阪神・矢野監督 藤浪の692日ぶり白星を評価「神様も味方してくれたのかな」

 「ヤクルト4-7阪神」(21日、神宮球場)

 阪神・矢野監督が藤浪の692日ぶり白星を喜んだ。

 ルーキーイヤーから3年連続2桁勝利を挙げながら年々成績が下がっていった。制球難に苦しみ昨年は0勝に終わるなど苦しい姿を見てきた。「マウンドで投げれるっていうのもどうなんだろうと思うときもあったし、晋太郎自身も、この1勝は『絶対戻るぞ』とか『絶対勝つぞ』と思いながらやってたと思うけど、その段階でいろいろあったと思うし。特に高校を出てすぐに活躍した分ね。逆に苦しんだ部分もあったと思う」と右腕を思いやった。

 692日ぶりの白星は「第2のスタートじゃないけど。その1勝になったと思うんでね。この1勝というね。数字が付くというのは前にいけるものになるし。あいつ自身、いろいろな人に支えてもらっての1勝なんでね。シンタロウだけでは、この1勝はなかったと思う」と大きな意味を持つという。

 復活をかけた今季、新型コロナウイルス感染や練習遅刻など、野球以外で話題となった。「逆に厳しいことを言われることも多かったと思うけど。よく、ここまで来たなと思う。でも、ここからがスタート。もちろん本人も満足していないと思う。今日も、あいつ自身の力で勝ったというところまでは来てないと思うのでね。あいつ自身が引っ張って、勝つようなピッチングをしてくれたら」と真のエースとしての復活を願った。

 苦しみ抜いた中での勝利。チームも38イニングぶりに得点した。その得点は藤浪が三塁適時内野安打でもたらした。「あのボテボテの当たりでも、あいつが一生懸命に走っているし。振り逃げのところでも一塁までしっかり走りきっているし。ピッチャーでもそういう姿をしっかり見せている。チームとしてはみんな見ているんでね。そういう部分では神様も、もしかしたら味方してくれたのかなと思う」と復活に一生懸命の右腕の姿を見守っていた。

2023-11-05
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