【中田良弘氏の眼】阪神・藤浪、次も期待が持てる
「ヤクルト6-0阪神」(30日、神宮球場)
中6日で今季2度目の登板だった阪神・藤浪だが、前回よりも内容は良かった。一回から三回ぐらいまではまだ手探りのようだったが、四回あたりから打者にグッと向かっていく投球になっていた。
特に六回の投球は見応えがあった。先頭の上田を右翼線二塁打で出塁させたが、続く青木、村上、山崎の中軸に対しては、絶対に打たれないという姿勢が自然と湧いていた。
与四球6だった前回は不利なカウントになると真っすぐ系が多かった。今回の四球は初回の1つだけで、カウントを悪くしても変化球でストライクが取れていた。投球に幅ができてきたのは大きい。
ヤクルト打線は投手の高橋も含めて左打者が8人。序盤こそ右打者なら死球になった可能性のある抜け球が見られたが、徐々に少なくなった。今後は右打者でも大丈夫だと自信をつけたらいい。
課題だったバント処理も無難にこなしていた。七回の失点は不運が重なったが、六回までは非常に良かった。次回以降の登板にも期待が持てる。