阪神・藤浪4者連続K 圧巻再スタート!開幕ローテいける!矢野監督「躍動感あった」

 阪神の藤浪晋太郎投手(26)は24日、甲子園球場で行われた集合練習でシート打撃に登板した。上本、北條ら打者5人を相手に4三振を奪う投球で猛アピール。新型コロナウイルスに感染し、調整遅れが懸念されていたが、復帰後初の実戦形式のマウンドで万全を証明した。この結果と内容に矢野監督も及第点を与えるなど、開幕ローテ入りに向けて大きく前進した。

 スタンドにいるはずの観客はいない。相手は味方チームの打者。それでも藤浪にとって、重要な意味を持つマウンドだった。3月18日のウエスタン・オリックス戦(舞洲)以来となる実戦登板。開幕ローテーションを争う中、4者連続三振の結果で猛アピールだ。

 「もう少し投げにくさとかはあるかなと思っていましたけど、そのへんはなかったので。しっかりと投げることができて良かったというのが一つですね」

 前日23日から集合練習という形で投手、野手が同時間に行う練習が再開。2日目となったこの日はシート打撃が組まれた。先頭の福留を二ゴロに抑えると、ここからが圧巻の奪三振ショーだ。上本、北條、植田、江越と4者連続で空振り三振に。バットにすら当てさせない投球だった。

 チームとして3月25日の練習試合・DeNA戦(横浜)を最後に実戦から離れている。約2カ月の“ブランク”で野手にとっては不利な状況。それでも内角を攻めづらい味方相手、しかも右打者3人から奪った空振り三振は好材料。矢野監督も「躍動感があった」と絶賛する内容だった。

 藤浪は3月26日にPCR検査で陽性と判定され、新型コロナウイルス感染が判明。入院、自宅待機を経て、以降は2軍施設の鳴尾浜で調整していた。今月19日から甲子園球場での分離練習に合流。そんな状況下でのアピール成功に、最短で6月19日となる開幕に向けて、着実に一歩前進した形に先を見据える。

 「全体的にストライク先行でいけたので、ある程度は良かったと思いますが、真っすぐが多かった。もう少し変化球で簡単にカウントを取ったり、次回以降そういうことができればと思っています」

 矢野監督は前日23日、あらためて開幕投手に西勇を指名した。その他の編成には白紙を強調。アピールに成功した藤浪が2年ぶりに、開幕ローテ入りする可能性も高まってきた。「体の状態はだいぶ良い感じです。腕も振れていますし、真っすぐも走っています」。体力面に不安はなく、技術面にも申し分はなかった。勝負のシーズンに向けた視界は良好だ。

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