金本氏、巨人・菅野らエース攻略せよ 勝つために…阪神の助っ人大量補強に賛成

 デイリースポーツ評論家陣が独自の目線で阪神の今シーズンを占う新企画「虎Vへの夢構想」がスタートする。初回には阪神前監督の金本知憲氏(52)が登場。各球団のエース、4番打者、若手成長株の名前を挙げ、警戒ポイントを語った。エース撃ちのポイント、球団が断行した助っ人補強についても独自の見解を明かした。

  ◇  ◇

 阪神は昨オフ、新たに外国人選手5人を補強した。助っ人8人体制で開幕を迎えるのは球団初となる。私が監督を務めた2018年の最終戦後、「そろそろ補強で勝たれた方が」という話をした。新しい外国人選手が活躍するかどうかは、こればかりはフタを開けてみないと分からない。

 だからこそ多く獲得したのだろう。球団の方向性としても、現状からすれば賛成だ。結局、まだ若手が伸び悩んでいるから、そうせざるを得ないと言うべきか。私は、どちらかと言えば補強を避けてきた。だが、それではかなりの時間も必要だ。勝つためには補強をしなければならない。

 セ・リーグ各球団の警戒選手を挙げていくが、やはり相手エース、主軸打者をどう攻略するかがポイントになるだろう。昨年、優勝した巨人で言えば、打者なら坂本になる。今年、何番を打つかは分からないが、どこにいても中心選手に変わりはない。坂本を封じることで、得点力を半減させることができる。

 当然だが、投手は菅野だ。優勝を狙う終盤戦をイメージすれば、競った展開で対戦することが多くなる。ここで菅野が来ました。「はい、お手上げです」ではダメだ。なかなか簡単に打てる投手ではないが、それでも打たなければならない。私も現役時代、相手チームのエースから打つことを大切にしてきた。

 では、どうすればいいのか。まず私は4番として、速い球に打ち負けないことを心掛けてきた。エースと呼ばれる投手は皆、球が速かった。まずはそこを攻略することが大事だろう。4番打者が速い球にど詰まりしていたら、これは厳しい戦いになる…と、チームに与える影響が大きい。

 それができれば、次に相手投手の決め球を打つことにこだわってきた。例えば上原(浩治=巨人)らのように、フォークボールが決め球の投手をどうやって打つのかと言えば、なかなか難しい。基本的にフォークボールはボール球。落ち際をうまく拾うとか、少し浮いたフォークを狙う。

 一番大切なことは、相手投手にダメージを与えること。試合を決める一打。それが4番の役割だと思って打席に立ってきた。

 阪神の選手に目を向けると、若手選手で順調にきているのは、現状では梅野くらいだろうか。監督時代から我慢して使ってきて良かったなと思う。大山、中谷、陽川、原口…。投手で気になるのは小野や才木、高橋遥。入団当初から辛抱強く使ってきて今、少し伸び悩んでいる印象だ。

 ただ、ここまでくれば、あとはやはり自分自身だろう。どういう考えを持って野球をやるのか、どうやって自分に合った練習法を見つけるのか。自分自身との戦いになる。

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