阪神・原口、途中出場で3の3 新打法で存在感「3本とも出せたかな」

 「練習試合、阪神9-1楽天」(20日、かりゆしホテルズボールパーク宜野座)

 途中出場した阪神・原口文仁捕手(27)が、適時打を含む3安打とバットで魅せた。火花散る正捕手争いの武器になるだけでなく、一塁や代打も含めて起用法を広げるアピール。攻守にチームの重要なピースとして、存在感はますます高まっている。

 「しっかりと練習でやっていることが、3本とも出せたかなと思います」。確かな手応えで振り返る。まずは五回、2死満塁の好機で代打に立った。釜田に対して1-1から3球目。内角の144キロに対して、少しステップを開くように対応。右翼線を襲う適時打で追加点を奪った。

 七回はブセニッツ、九回には宋家豪からも中前打と、タイプの違う3投手を攻略した。オフから取り組む新打法。飛距離アップなどを狙い、試行錯誤を繰り返す。「なかなか難しくて。昨年までにプラスアルファしながら、やっている最中なので」。大腸がんの手術から復帰し、野球で悩める日々に充実感が漂う。

 16日の楽天戦(宜野座)でも、九回にサヨナラ打となる適時二塁打を放った。勝負強さも健在。開幕まで残り1カ月を切り、上々の仕上がり具合を見せている。「毎日ポンポン打てるわけじゃないですけど、自分の求めているものを出せるように。練習をしっかりやっていきたい」。真っ黒に日焼けした顔を引き締め、定位置獲りへ継続アピールを誓う。

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