阪神ボーア“来日1号” 逆方向へ一発!逆風突いてパワーを証明

 ケース打撃で左越えに本塁打を放つボーア
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 「阪神春季キャンプ」(5日、宜野座)

 阪神の新外国人、ジャスティン・ボーア内野手(31)=前エンゼルス=が5日、ケース打撃で“実戦デビュー”。1打席目に中前適時打を放つと、続く打席では豪快な“来日1号”を左中間席へたたきこんだ。甲子園の浜風を味方につけられる逆方向への一発で、虎党のハートを見事に射抜いた。

 乾いた衝突音とともに強烈な打球が放たれると、スタンドのファンからどよめきが起こった。ボーアが伊藤和の外角138キロ直球を引っぱたく。数歩で追うのをあきらめた左翼・近本のはるか上を通過した打球は軽々とフェンスを越えて、左中間芝生席へ突き刺さる衝撃の“来日1号”となった。

 「調子がいい時は来た球を素直に打ち返せているんだ。素直にバットが出て、打球が飛んだということ」。涼しい顔でボーアは振り返ったが、外角球を逆らわずに左翼へはじき返したこの一発には、2つの意味でシーズンでの活躍を予感させるものとなった。

 「左中間に打ったというのに意味がある。逆風を突いていったのも“パワーがある”っていうことを見せつけてくれた」と井上打撃コーチ。阪神の左の大砲に求められるのはまず、甲子園の浜風に負けないパワーだ。そしてその浜風を味方につける技で左方向への一発を打つことができれば、バースやブラゼルのように本塁打を量産することが可能になる。矢野監督も「ああいうふうに打つと、バッテリーはすごく苦しくなる」とニンマリだ。

 豪快な一発だけではない。この日は1死三塁を想定し、走者を置いた形で2度打席へ。1打席目はカウント2-2からの内角直球を中前にはじき返して、きっちり走者をかえした。「追い込まれていたし、ゾーンを広げて来た球を強くしっかり自分のスイングでたたくことを心掛けたんだ」と、ポイントゲッターにもなれることも証明した。

 伊藤和は「打たれたことよりも、低めのチェンジアップとかを普通に見逃されたのが…」と変化球への対応に驚き、広島の田中スコアラーは「阪神に近年いない長距離砲。打線の印象がガラリと変わりますね」と警戒心を強めた。

 「基本的には生きた球をどんどん見ていって準備していきたい」と今後も打席に立って調子を上げていく方針を明かしたボーア。この日の“実戦デビュー”で、虎党の期待がさらに高まったのは間違いない。

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