藤浪、紅白戦で2回3失点2四球も抜け球なし 今年ラスト実戦
「阪神紅白戦、白組-紅組」(17日、安芸市営球場)
拍手で迎えられた。2年ぶりとなる安芸の紅白戦でのマウンド。紅組2番手で藤浪がマウンドへと上がると、2回3安打3失点2四球で今季の“ラスト実戦”を終えた。
今キャンプの集大成だった。三回から登板すると、先頭の藤谷には左前へ。さらに熊谷にはストレートの四球を許した。観衆も固唾(かたず)を飲んで見守る中、続く木浪への内角球が暴投に。この間に無死二、三塁となった。その後1死となるが、北條がカットボールを捉え右前への2点適時打を放った。それでも最後は陽川を4-6-3のダブルプレーに。なんとか踏ん張った。
注目の2イニング目も、板山にストレートの四球を許す。その後味方のミスもあり、2死三塁となると、今度は藤谷に適時打を許した。2回3失点。今季ラストゲームを無失点締めとはならなかったが、この日の抜け球はなし。最後のアウトを奪うと、温かい拍手と共に声援が送られた。
今キャンプでは山本昌臨時コーチと二人三脚で、改善をはかった。指導初日にチェンジアップを教わり、中盤には元中日・川上憲伸氏のカットボールを伝授された。全てが藤浪の引き出しに。今年最後の実戦を前に、3つの金言も授けていた。
(1)「手首を立てろ」
(2)「上を見るな」
(3)「(ミットまでの)ラインを外れるな」
レジェンドの金言を胸に臨む登板。藤浪は結果、内容以上に「感覚」を求める。「いい感じで投げられているので、それを出せるかどうか。しっかりやるだけです」。苦しんだ1年の集大成。この日の30球を糧に、来季へとつなげる。