阪神からドラフト６位指名された小川一平投手（２２）＝東海大九州＝が２８日、熊本県熊本市の同大キャンパス内で畑山統括スカウトらから指名あいさつを受けた。目標の投手を阪神・藤川とする右腕。将来的な目標に虎の守護神を掲げ、パワーチェンジアップを武器に鉄壁中継ぎ陣への参入を誓った。

　真っすぐ前を向く瞳の先には、明確な目標が描かれていた。虎の守護神を目指す。小川は憧れの投手とする藤川と同じ、ストッパー襲名を高らかに宣言した。

　「藤川投手が目標ではあるので、後釜ではないですけど、抑えを担いたいというのはあります」

　緊迫した終盤の場面で登場し、試合をつなぐ。理想のプレースタイルは、藤川のような火の玉直球と落差の大きいフォークで打者をねじ伏せる絶対的な存在感を持つ守護神だ。

　いきなり大役を任されるとは思っていない。まずは、１２球団トップの防御率２・７０を誇った救援陣に入り込む。「（プロでも）落ちるボールは必須だと思う」と最速１４９キロの直球に加え、大学２年時に習得し、自身が命名した“パワーチェンジアップ”を最大の武器とする。

　抜群の威力を誇る変化球は１３０キロ後半のスピードで左打者の外へ逃げながら落ち、空振りを奪うだけでなく、カウントを稼ぐことも可能。プロの世界では決め球として使っていく考えを示した。

　甲子園のスターが数多く指名された阪神のドラフト。「高校生の方がファンにも名前を知られていると思う。自分も名前を知ってもらう活躍をしないといけない」。大卒の意地として、１年目から勝利の方程式に割って入る。