能見 球団史上4人目の“不惑星”クールに12球で決めた

 「中日3-6阪神」(14日、ナゴヤドーム)

 偉大な白星をつかんでも、試合後はいつもの阪神・能見だった。「ゼロで抑えられて良かった」。ゲームの主導権を自らの左腕で引き寄せたことを誇ることはない。能見が今季初勝利を挙げて、11年連続勝利。40歳以上シーズンでの勝利は、球団では4人目の快挙だ。

 普段より早い出番も「全然」と意に介さない。味方打線が爆発し、逆転に成功した直後の五回から2番手で登板。“取った後”を抑えることで勝機が近づくのは、百も承知している。

 先頭の京田を142キロ直球で二ゴロ、大島をスライダーで左飛に打ち取って簡単に2死を奪う。ビシエドに二塁打を許したが、続く阿部をフォークで空振り三振。落ち着き払った12球が、チームの勝利をグッと引き寄せた。

 7月26日に出場選手登録を抹消されたが、8月6日の1軍復帰以降は、6試合連続無失点と抜群の安定感。ブルペンでは同じ左腕の岩崎に「相手打者の反応」について尋ねられると助言を送ることもある。背番号14は、鉄壁の猛虎救援陣にとって欠かせない存在だ。

 試合後に初勝利について聞かれると、涼しげな表情を崩すことなく、ゆっくりとうなずいてバスのステップに足を掛けた能見。偉大な勝利を刻んでもクールな姿勢は変えない。その姿が何よりも、頼もしく映った。

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