球児 熱投0封清宮斬り!志願のイニングまたぎで涙の劇勝お膳立て!

 サヨナラ打を放った原口(94)を祝福する藤川(右から2人目)
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 「交流戦、阪神4-3日本ハム」(9日、甲子園球場)

 やはり“モノ”が違う。「勝負してみたかった。あと何年やれるか分からないけど、新しい選手の中で対戦してみたかった唯一の選手」。阪神の藤川が今季初のイニングまたぎでサヨナラ勝利を呼び込む0封ピッチ。中でも、テンションを上げたのは清宮との勝負だ。

 志願した。出番は同点で迎えた八回。まずはこの回を三者凡退に封じると、九回の先頭で清宮を迎える。初球のフォークで1ストライクとすると、2球目に投じた内角高めの直球で二飛。2回を1安打無失点で今季4勝目。チームの劇勝を呼ぶ“清宮斬り”だ。

 本来は力と力の勝負をしたかった。「2、3点差なら全球ストレートでいきたいなと」。九回の“続投”を矢野監督に願い出て実現した念願の勝負。「もう少し球数を投げたかった。それくらいインパクトのある選手」。打席での雰囲気はただ者ではない。

 敵ながら一目を置く。「20年、見てきた中で一番だとブルペンで言っていた」。すごさを感じる点はボールへのアプローチやバットの出し方。「むちゃくちゃ楽しみな選手」。この日の対戦でより実感を深めた。

 生きの良い若手との勝負が活力となる。18年7月29日のヤクルト戦以来となったイニングまたぎ。「結果から見たら、原口のための試合」と振り返ったベテラン右腕が、他球団の強打者をねじ伏せ続ける。

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