原口 120メートル場外復活弾!手術後初の本塁打 

 ソフトバンク戦で左越えに3ランを放ち生還する原口=6月2日
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 「ウエスタン、阪神5-1ソフトバンク」(2日、春日スタジアム)

 大腸がんからの完全復活を目指す阪神・原口文仁捕手(27)が2日、ウエスタン・ソフトバンク戦(春日スタジアム)に「4番・指名打者」で出場し、実戦復帰後初本塁打を放った。推定飛距離120メートル以上の場外弾を放ち、詰めかけた虎党を一発で笑顔にさせた。

 誰もが見たかった。美しい放物線を描く姿を。木々が生い茂る丹波でついに、その瞬間がやって来た。原口が実戦復帰後第1号。球場に詰めかけた少年少女の高らかな歓声が鳴り響く中、ホームインし、ナインと笑顔でハイタッチを交わした。

 推定飛距離120メートル以上の場外弾が飛び出した。1点リードの三回1死一、三塁。フルカウントから笠谷の内角変化球を強振。打った瞬間打球を見上げる原口。左翼防球ネットを越える3ランをぶち上げた。「去年にもなかったくらいに捉えられた。久々で良い感触だった。素晴らしい大自然の中でいい野球ができたと思います」

 原口の同級生の同期で「仲が良い」秋山が初回から力投。右腕を手助けする援護射撃に「良い場面でつないでもらったというのもあるが、本当にいい一本だったかな」と言葉に実感がこもった。

 普段から積極的にファンサービスを行う背番号94。この日も試合前、地元の子供たちやファンにサインをシートノック前ギリギリまで丁寧に応じていた。その人々を笑顔にさせる最高の結果に「お客さんがみんな喜んでくれてね…。良い形を見せることができた」と充実感をにじませた。

 マツダスタジアムで報告を聞いた矢野監督は「勝負強い打者なのでファンの皆さんもフミが帰ってくる姿をめちゃくちゃ楽しみに待っていると思う」とうなずいた。帰阪するバスに乗り込む際「甲子園で待ってるよ」と多くのファンから声援を浴びた原口。みんなが待っている。1軍で全力でプレーする姿を-。

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