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甲子園で勝てない阪神をレジェンドOBが分析 つまずきの要因は初戦の“負け方”

広島打線に打ち込まれ、降板する守屋=甲子園(17日撮影)
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 6連敗中だった巨人に敵地で連勝し、意気揚々と地元・甲子園での広島戦に臨んだ矢野阪神だったが、屈辱の3連戦3連敗を喫し、貯金を使い果たしてしまった。天敵・菅野攻略にえびす顔だった阪神のレジェンドOB・小山正明氏だったが、甲子園での醜態に眉をひそめ、つまずきの原因を17日の九回にあったと指摘した。

  ◇  ◇

 せっかく東京ドームであの菅野を完膚なきまでに叩き潰し、連勝を飾って貯金を「3」に戻したのに、なぜか甲子園で勝てない。巨人戦の前の中日相手に連敗し、広島戦でも屈辱の3連戦3連敗。都合、5連敗となってしまった。金本政権下の昨年、21勝39敗2分(勝率・350)と大負けを喫し、最下位に沈んだ大きな要因になったのだが、体制が変わっても分が悪い。元号が代わった前後の4月下旬から今月上旬こそ白星を重ねたものの、ここに来て再び失速。あの大歓声が悲鳴に変わるシーンが常態化してきた。

 先週(11日)に続き、土曜日の18日に甲子園へ出向いた小山正明氏。17日の広島7回戦を一緒にテレビ観戦し、思わぬ大敗に「勝てた試合を落としてしもて残念の一語やで」と嘆いていたが、直に訪れた8回戦も5連勝中の広島の勢いを目の当たりにし、苦笑いを浮かべるしかなかったようだ。3連敗目となった19日の9回戦は携帯でチェックしていたというが…。

 -3連戦3連敗だけは最低でも避けたい、と言っていましたが、最悪のシナリオになりました。一体なんでこうなったんでしょう?

 「初戦(17日)、先発の西が好投しながら逆転負けしたやろう。西続投云々を言う声もあったが、僕は続投で良かったと思ってた。残念ながら八回に逆転を許したが、それで終わってたなら、その後の2試合にそう響くことなかったんや。要は、九回表に取られたあの7点が、今回の3連戦を支配してしもうたね」

 -西から島本にスイッチし、2死二塁で守屋につないだものの、そこからの惨劇。あれで一気に広島打線が活気づきました。

 「同じ負けでも、2-3と2-10では全く違う。1点差届かず負けても“引き締まったゲームの中でのもの”と納得はいく。しかし、あの負け方は後味が悪すぎた。島本から守屋に代えた場面は、経験豊富な藤川か、もしくはジョンソンを投入してまで何とか止めておくべきだったね」

 -そんな嫌な負け方だけに、次(18日)の先発・メッセンジャーの投球に注目していましたが、先週と同じ初回3失点で、広島に傾いた流れを止められませんでした。

 「先週も言うたように、往年の力強さはすっかり影をひそめ、変化球でかわしているだけやもんな。2死三塁から4番・鈴木を歩かせ、西川に初球を打たれて先制3ラン。1点だけならまだしも、ヨーイドンで3点やから野手に『また今週もか…』という気にさせてしまう。ほんとガッカリやで」

 -そこから五回までは完ぺきに抑え、六回2死無走者からバティスタにソロ本塁打。しかもカウント0ボール、2ストライクから。もう“あれで終わった”ってなりました。

 「7回5安打4失点、という結果をどう捉えるかやね。打線の援護があれば、と思わんでもないが、やはりチームを引っ張る主力投手ということを考えると全く物足りん。味方が点を取るまでなんとか我慢する投球をするのがエース級の投手。デーゲームは苦手、とかよく言われるが、そんなん言い訳にならんよ」

 2週連続してガッカリな内容の試合を現地で見て、さすがにレジェンドの声にも怒りがにじみ出る。確かに投手陣が好調の広島打線に飲み込まれた3連戦だったが、個人的には打線の方が気になって仕方ない。東京ドームで菅野から4発放ったのはほぼ奇跡に近く、今後二度三度あるものでない。やはり、地に足をつけた「1点を確実に積み重ねる野球」をすべきではないか。再び小山氏に聞いてみた。

 -勝率5割に戻ってあす(21日)からヤクルト3連戦。悪いムードを断ち切るにはどうすればいいでしょうか?

 「そら毎度言ってるようにクリーンアップですよ。4番の大山はともかく、3番・糸井と5番・福留は“一体いくら年俸もらってるの”と言いたい。40試合をいくつか超えた段階で疲れがどうとか、言うんやったら、クリーンアップの価値はないやろう。チームがしんどい時こそ、高額年俸選手が働かんとあかんのやで」

 -ゴロアウトが目立つ近本にも、何とかこの壁を乗り越えてほしい。彼が出塁しないと打線が活気づきません。

 「これも先週言うたけど、近本は若いんやから積極的にどんどんやるべしや。今しんどくても外す必要はないで。矢野監督ら首脳陣は、選手個々の状態をしっかり把握して、今のベストなオーダーを組んでほしい。ベンチにいる上本や北條、高山らをもっと積極的に起用してもええんやないかな」

 『令和』改元を挟んだ絶好調時から、再び下降線へと入った感は否めないが、こういう時期も長いシーズンには何度かある。“身の丈”に応じた野球をきっちりとやっていけば、また貯金はできる。焦ることは、全くない。(デイリースポーツ・中村正直=1997~99年阪神担当キャップ、前編集長、現販売局長)

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