大山 プロ初サヨナラ打 狙い澄まして!02年浜ちゃん以来の生え抜き4番劇打

 「阪神2-1DeNA」(3日、甲子園球場)

 シビれたぁ~!!阪神が今季2度目のサヨナラ勝ちで、勝率を5割に戻した。延長十回2死一塁から、大山悠輔内野手(24)がプロ入り初のサヨナラ打となる中堅フェンス直撃の二塁打を放って、息詰まる試合に終止符を打った。生え抜き4番のサヨナラ打は02年の浜中(現1軍打撃コーチ)以来、17年ぶりとなる快挙。球団のGWイベント「こどもまつり」で、子供たちに夢を与えた主砲が、今度こそ“貯金生活”へ導いてくれるはずだ。

 マンモスが揺れ、響き渡る大歓声を合図に、二塁を回った大山が右拳を突き上げた。プロ初のサヨナラ打。緊張から解き放たれたように表情が緩む。駆け寄ってくるナインから受けた手荒い祝福に、若き4番の笑顔がはじけた。

 勝利に導いた快音は決して偶然の産物ではなかった。延長十回2死一塁、「打席に入る前に浜中さんと話して、狙い球を決めて打席に入った」と大山。直前の九回、三嶋に変化球で三振に仕留められていただけに、ヤマを張った。初球、狙い通りの134キロスライダーをフルスイングすると、芯で捉えられた打球は中堅フェンスを直撃。鮮やかな一打で、終止符を打った。

 聖地を揺るがした今季2度目のサヨナラ勝利。矢野監督も気持ちの高ぶりを隠せず「ここぞといういうところでしっかりしたバッティングをしてくれたんで。興奮してます」と信じて使い続けた4番の姿に酔いしれた。

 3安打を放った試合でも好機で凡退した打席があれば、大山は悔やみ、反省を忘れなかった。常に求めているのは最高の結果。「結果的に勝ちにつながりましたし、そういうところで打ってこそ意味があると思うので。こういう一打を増やしていくことで信頼も得られると思うので」と若き主砲は言う。

 チームを勝たせるため、そしてみんなに信頼してもらうために。最高の結果を求められる場所に座るからこそ「期待だけで終わってしまったら意味がないですし。チームに迷惑を掛けてしまう。結果を出さないといけない。糸井さん、孝介さん(福留)に頼りっぱなしでいたら、チームの主軸になれないと思うので」。誰よりも強い気持ちを持ち、プロ3年目の24歳は打席に立っている。

 これからは自分が先頭に立ち、チームをけん引していく覚悟を明かした背番号3。チームは再び勝率を5割に戻した。子どものころ、プロ野球選手以外でなりたかった職業がスコアボードで紹介され、「プロスポーツ選手」と記した大山。誰にも負けないプロ意識を持つ4番が、虎を連勝街道へ導く。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス