矢野阪神 巨人に開幕5連敗…21日平成最後の伝統の一戦で一矢報いる

 巨人相手に本拠地で勝てず、スタンドへあいさつに向かう矢野監督(中央)
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 「阪神0-2巨人」(20日、甲子園球場)

 好天にも恵まれた週末の甲子園。虎党から何度、ため息が漏れただろうか。

 最初の大きなため息は初回だ。無死三塁で走者は阪神の近本。快速ルーキーの足を考えれば、どんな形であれ今季の巨人戦初となる先制点は、ほぼ間違いないと思われた状況。だが、後続が全て野手正面の内野ゴロに倒れ、まさかの無得点に終わる。

 先制を許して迎えた三回には、1死二、三塁の好機。だが、糸原の投ゴロで三走の木浪が三本間に挟まれ憤死。続く糸井が一度もバットを振ることなく見逃し三振に倒れると、また大きなため息に包まれた。

 八回ジョンソン、九回ドリスと勝ちパターンの継投で逆転に望みをつないだが、それも実らず今季2度目の完封負け。「2度のチャンスで点を取れなかった。それがこういう流れを作ってしまった」。矢野監督は試合後、淡々と振り返った。

 これで巨人戦は7連敗を喫した1987年以来、32年ぶりとなる開幕から5戦全敗となり、借金は今季最多の5に。広島に並ばれ、今日にも単独最下位へと転落する。

 宿敵相手に昨季から1分けを挟んで8連敗中。「前を向いて明日も頑張ります」と指揮官は絞り出した。平成最後の伝統の一戦で一矢を報いなければ、虎党のため息が怒号に変わってしまうかもしれない。

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