代打・中谷の逆転弾で連敗4で止める メッセ“10度目の正直”で日米100勝

7回、逆転となる2ランを放ち、メッセンジャー(右)に祝福される中谷(中央)=撮影・北村雅宏
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 「広島2-3阪神」(5日、マツダスタジアム)

 阪神が広島相手に逆転勝ちで連敗を4で止めた。代打・中谷が決勝となる逆転2ラン。先発のメッセンジャーに、節目となる日米通算100勝(MLB4勝、NPB96勝)をプレゼントした。

 1点差で迎えた七回、1死二塁だった。メッセンジャーの代打で中谷が登場。2-2から7球目、真ん中高めの143キロ直球をフルスイングした。フェアラインのギリギリを飛んだ打球は、そのまま左翼ポールに直撃した。昨季、中谷が本塁打を打った試合は5戦5勝。これで6連勝と不敗神話を継続させた。

 「打ったのはストレート。追い込まれた状況で、必死にボールに喰らいついた結果が最高のホームランになってくれて良かったです」

 メッセンジャーの代打。采配がズバリ的中した矢野監督はベンチから身を乗り出し、何度もガッツポーズを繰り返すなど、喜びを爆発させた。

 右腕も打線の援護に恵まれぬ中、必死の粘投。三回、2死から大瀬良に中越え二塁打を浴びると、四球を挟み、菊池の左翼二塁打で同点とされた。さらに四回、先頭の鈴木に直球を完璧に捉えられ、推定140メートル特大弾で勝ち越しを許したが、耐えて、耐えて反撃を待った。

 昨年8月に日米通算100勝に王手をかけながら、9度足踏みしていた右腕が“10度目の正直”で節目の白星をつかみ取った。

 試合は5試合ぶりに阪神が先制した。現状打破を求めて矢野監督が動いた。「1番・遊撃」にベテラン鳥谷を起用。遊撃でのスタメン出場は16年8月11日の広島戦(マツダ)以来で、いきなり初回、中前打で出塁した。さらに2死二塁から4番・大山。19打席ぶりの安打が中前適時打となり、幸先良く先制点を手にした。

 ただ、追加点は奪えず、これで開幕から7試合連続で3得点以下。1959年の球団ワーストに60年ぶりに並んだ。それでも七回以降は必死の継投。桑原-能見-ジョンソン-ドリスとつなぎ、薄氷の勝利をもぎ取った。

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