これぞ矢野改革!負けても魅せる 異例の敗戦後に整列、虎党に一礼

 「阪神1-2ヤクルト」(31日、京セラドーム大阪)

 見慣れない光景が広がった。阪神・糸原が中飛に倒れてゲームセット。三塁側ではヤクルトナインが、チームメートとハイタッチしながらベンチへ引き揚げてくる。その一方で敗れた阪神ベンチからも監督、選手らが総出で整列。スタンドのファンに向かって一礼をした。

 昨年までにはなかった一コマ。これもファンを大事にする“矢野改革”のひとつだった。「(ホームゲームで)ずっとやろうと決めていた。来てくれてありがとうっていうのと、ごめんなさいねとね。勝ったときは一緒に喜び合って、負けたときもそうやって。気持ちのつながりが、互いの中にできていければいいかなと」

 試合の中でも指揮官は“動いた”。2死二塁と一打同点のチャンスをつくった五回の場面だ。シーズン初安打の出ていない新人・木浪に代打・鳥谷を送る。「空気を変えたいなと思って。一番変えられるのはトリなんでね」。鳥谷は四球を選び、近本の一ゴロで得点にはつながらなかったが、矢野阪神の象徴的な存在である木浪を退けて勝負に出た。

 六回にはバレンティンが放った左翼ポール際の大飛球が本塁打と判定されると思わずベンチを飛び出し、両手を広げて抗議した。「だって明らかにファウルだったもん。みんなで戦っていく中で、姿勢というか、そういう気持ちは持って戦っていきたい」。審判団のリプレー検証の末、ファウルに。その後、西がバレンティンを空振り三振に斬ると、球場はこの日一番の盛り上がりを見せた。

 開幕3連勝はつかめなかったが、昨年10勝15敗と負け越した相手に2勝1敗と好スタートを決めた。「勝ち越していけるのはいい。ジャイアンツは強いと思う。思いっきりぶつかって、倒してきたいと思います」。2日から宿敵相手にも勝ち越しを決め、一気に波に乗っていく。

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