西、投げては6回0封!打っては初の適時打 貫禄“最終リハ”で開幕3戦目へ万全

 「オープン戦、阪神8-4オリックス」(24日、京セラドーム大阪)

 慣れ親しんだマウンドでの“最終リハ”に、貫禄すら漂った。阪神・西が6回5安打無失点。抜群の投球で古巣打線を抑え込み、開幕3戦目(31日・ヤクルト戦)先発へ向けて万全の準備を整えた。

 初回、オリックス無死一塁で2番・西浦。初球をはじき返され、打球は西の足元を襲った。反応が遅れれば安打になりかねない打球に素早くグラブを出して捕球。投併殺に仕留めた。

 流れに乗った右腕は二回以降、内外角を丹念に突き、勝負どころでは内角を攻める強気の投球で凡打の山を築いた。「ヒットを打たれた中で何球か甘い球もあった。決め球の精度をしっかり上げていければ」。初めて連打を許した五回も、昨年まで女房役だった若月をシュートで遊併殺に仕留めた。

 バットでも光った。1死満塁で迎えた二回にオープン戦初打席初適時打。六回には犠打も決め「打つ、走るということもできて充実した試合になった」と、セ・リーグの野球を開幕前に経験したことを収穫と捉えた。

 初回に「ピッチャー・西」が場内にコールされると、オリックスファンからも拍手が注がれた。「うれしかったですね、やっぱり」と実感を込めた西は「みんなでこれから一つになって、優勝目指して頑張りたい」。新加入右腕の躍動が、虎を高みへと導いていく。

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