矢野監督、必死のバッチバチキャンプや 切磋琢磨いらん!“熱血訓示”1時間
阪神・矢野燿大監督(50)が31日、コーチ陣らとともに1軍キャンプ地の沖縄に入った。夕刻には読谷村内のチーム宿舎で行われた全体ミーティングに出席。「競争」をテーマに掲げるキャンプインを前に、選手に“熱血訓示”を行った。レギュラーは白紙とし、「バチバチのライバル関係で」と競争をあおった。
レギュラーの座をつかみに来い。遠慮は必要ない。己を鍛え、競い合え。春季キャンプ前日。矢野監督は熱い言葉で、43人の選手に訴えかけた。
「競争っていうのがキャンプのテーマなので。切磋琢磨(せっさたくま)とか、そういうのは、あまりいらないかな。バチバチのライバル関係で、こいつに負けるもんかっていうね」
この日に備えて、選手へ伝える言葉を考えてきたという。「ずっと考えていたので、表情も変わってきたというのもあると思う」。昨年は40分だった全体ミーティングが1時間に及ぶ中、真剣なまなざしで熱い思いを言葉に乗せた。
「自分を信じろ」
「可能性は無限」
「言葉は大事」
「夢はかなう」
「できると信じてやろう」
個別練習の時間は選手に裁量を与え、自主性を重視するキャンプ。出発のバスは3便に分けた。練習が必要なのか、休養が必要なのか。競争を勝ち抜く手段は、選手それぞれに考えさせる。その中で選手の意識を重視する。
例に挙げたのは、福留、糸井はレギュラー最有力となる外野手争い。「その2人をどうやって追い抜くか考えてやっていかないと。『追い越せるんや』と自分で思って練習するのと、『2人に勝てないな』と思って練習するのとは違うから」。空席となっているセンターを狙うのではなく、先輩を追いやる意識と行動力を期待した。
先発ローテ、勝利の方程式、レギュラー…。その座をつかみ取る人数は決まっている。「最終的には俺が決めるけど、それが楽しみなんや。誰が出てくるんやろって。楽しくない?ショートも誰が出てくる?めっちゃ楽しいやん。阪神ファンみたいな気持ちになるな」
那覇空港着の航空機で沖縄入り後には、改修された「かりゆしホテルズボールパーク宜野座」へ直行して視察。選手が目の色を変え、白球を追う姿を思い描いた。実りの秋へ-。27日間の熱い戦いが今日、幕を開ける。