矢野監督“藤浪再生法”四球出しても抑えればいい 高校時代の笑顔取り戻せ

 夏の甲子園で優勝し、マウンドで喜ぶ藤浪=2012年
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 阪神の秋季練習が28日、甲子園球場で行われ、矢野燿大監督(49)が藤浪晋太郎投手(24)の“再生法”を明かした。秋季キャンプメンバーにも選び、自分が納得できる練習に取り組ませる方針を示した。「四球がダメ」とするのではなく「四球を出してもゼロで抑えればいい」とポジティブ思考に持っていくことで、高卒1年目から3年連続2桁勝利を挙げた右腕を再生する。

 もう一度、あの笑顔を取り戻してほしい。秋季キャンプに参加する藤浪について問われた矢野監督は「甲子園で投げている時のようなね。高校野球と同じようにはできないかもしれないけど、あの時の顔って、やっぱりいいじゃん。結果もいいからこそ、ああいう顔になると思う。それがプロでもできるようになれば、スゴいことだと思う」と語った。

 今季、2軍調整を強いられた藤浪と何度も言葉を交わしてきた。1軍のマウンドで不安そうにたたずむ右腕の心を解きほぐした。

 「ファームに来た時に『晋太郎、ある意味、楽しんでやれよ』と。四球を出したらアカン、点を取られたらアカン…やったらアカンアカンというのが、すごいあってね。四球も出すから、1個出したらアカンと思うんじゃなく、1個出したら次の打者を抑えればいい。大げさに言うと何個、四球を出してもゼロでいけばいいから。抑えたらいいんでしょう?みたいなメンタルというか、考え方に持っていった方がいいと思うしね」

 その成果がシーズン終盤の好投。9月16日のDeNA戦から3連勝で復活への足がかりをつかんだ。矢野監督も「一番、苦しいところは抜けていると思う」と断言。ここからどう階段を上がっていくかが焦点となる。

 そのポイントについても指揮官は「自分をどうしたいかじゃないかな。そこが一番大事。どうしたいか、どういう投球が自分の投球なのかというところを持ってキャンプに臨めば、やることも見えてくる」と言う。来季、ローテの柱となるために何が必要か。タイガースの、日本のエースになるためにどうすればいいか。突き詰めていくことが重要だ。

 「普通は考え方があって、行動が変わって、結果が変わる。そういう順番で言うけど、そこから振り返ったらしんどい。こういう投手を目指すってなったところからなら、振り返ってはいける。常にチャレンジしていけるように」と力を込めた矢野監督。目指すべき場所ではなく、復活できる環境を整える。それが首脳陣の大切な役割になる。

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