虎打線目覚めた 惜敗も今季最多16安打 2位から最下位まで1差大混戦

 「交流戦、日本ハム8-7阪神」(13日、札幌ドーム)

 株主たちの不満の声に打線が奮起した。阪神は今季最多16安打で7得点。あと一歩及ばなかったが、中盤で壊れかけたゲームを1点差まで追い上げた。金本知憲監督(50)は「前向きに捉えたいし、チームとして自信を持ってほしい」と確かな手応えを口にした。それでも勝てなかったのは事実。14日こそ、快勝で5カードぶり勝ち越しを決める!

 ほんの1週間前なら、四回でゲームは終わっていたかもしれない。九回2死、最後の最後まで見せ場を作った猛虎打線。今季最多となる16安打を放って1点差まで迫った黒星は、決して悲観する事実ではない。

 逆転した直後の四回、一挙6点を奪われた。続く五回にはダメ押しの一発を浴びたかに思えた。リズムは悪く、反撃ムードがついえてもおかしくない展開。だが、前向きに戦っていく打線の姿勢は最後まで変わらなかった。

 六回以降、必ず得点圏に走者を送り込んだ。ビハインドの展開で早打ちになってもおかしくない中、きっちりとゾーンを絞り込み、甘い球を確実に仕留める意識が打線全体に統一されていた。

 それが如実に表れたのが3点を追う九回だ。2死から中谷が左前打で出塁。続く鳥谷は「とにかくつないで、つないで」と外角の甘い直球を仕留めて中前に運んだ。ここでコールされたのが代打・伊藤隼。初球、2球目と相手バッテリーが振らせようとするフォークをきっちり見極めた。

 「あの2球を見極められたから甘い球が来たと思う。それを一発で仕留められた」と甘い直球を完璧に捉え、打球は右中間フェンスを直撃する2点三塁打。おしくもあと1点、届かなかったが金本監督は「打線はやっと、昨日、今日とね。殻を破りつつあるのかなと思ってます」と手応えを口にする。

 今季2度目の猛打賞となった鳥谷は「飛んだところがいい印象ですけど、ヒットになるのはいいことなので」と言った。それもボール球を見極め、ゾーンの球を仕留める好球必打ができているから-。「前向きに捉えたいし、自信を持ってほしいですね」と指揮官。間違いなく、上昇の兆しは出てきている。

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