ドラ2高橋遥 満点2勝!初敵地でプロ最長7回2/3を1失点 内角ズバッと竜圧投

 「中日1-2阪神」(18日、ナゴヤドーム)

 ルーキー左腕がチームの危機を救った。負ければ5位転落の一戦に先発した阪神ドラフト2位・高橋遥人投手(22)=亜大=が、自己最長の7回2/3を投げ、5安打1失点の好投で2勝目を挙げた。DeNAの敗戦により、3位に浮上。19日は先発に小野を立てて、まずは1つ残っている借金を完済する。

 恥ずかしそうに笑った。虎党からの大きな“ハルト(遥人)コール”がこだまする。高橋遥が7回2/3を1失点で、プロ2勝目。チームが勝った。連敗が止まった。悔しい敗戦から26日。そこには、苦しみ抜いた先に見えたかすかな光があった。

 最後まで攻めの気持ちを忘れなかった。右打者の内角をえぐるボール。これが決まりだした新人左腕はもう止まらない。2-1の八回、2死三塁でアルモンテとの勝負。ここで梅野の内角要求に応えた。結果は四球となったが「しっかり攻められた」と悔いはない。途中降板にも、大きな拍手が送られた。

 最後まで隙は見せなかった。真っ向勝負を挑んだ。自己最長となる7回2/3を、自己最多となる103球でねじ伏せた。こんな快投を見せられたら、金本監督の要求も高まるばかりだ。

 「右打者のインサイドに突っ込めていた。できれば出し入れ、インサイドのスライダーで空振りを奪うとか。できたらエースでしょう」と指揮官。左のエース台頭となるか。誰もが納得できる、その資質の片りんは見せつけた。

 中13日で臨むマウンドだった。状態は万全で、この日は打撃でも観衆を沸かせた。三回の第1打席、カウント3-1からの5球目をはじき返すと一塁への内野安打に。「H」ランプをともし、プロ初安打を記録した。

 楽しんでやれ-。

 父・智太郎さんの教えだった。プロ初登板初先発初勝利の鮮烈デビューから2戦目。4月22日・巨人戦は外角直球を狙い打ちされ、五回途中7失点で初黒星を喫した。「勝つこともあれば、負けることもある。どうせなら楽しんでやったら?」。すさまじいプレッシャーの中で戦う息子へ送ったメッセージ。「はいよ」と短い返信が届くと「遥人らしい」と笑った。

 プロ4戦目にして、初めて敵地での登板を体験。それでもファンから送られる温かい声援と拍手を感じた。「甲子園と違って、歓声も雰囲気も違った。時折眺めながら、楽しんで投げられたと思う」。最後の最後まで両手を合わせて、チームの勝利を祈った。本拠地さながらの声援をくれる虎党を喜ばせるために。

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