ドラ6牧、野茂魂見せる 14年NOMOジャパンで薫陶、金言胸に最速152キロ

 阪神からドラフト6位指名された牧丈一郎投手(18)=啓新=が10月31日、福井県福井市の同校内で佐野統括スカウト、熊野スカウトらから指名あいさつを受けた。直球の最速はすでに152キロを計測。将来性豊かな右腕は“野茂イズム”の継承者として、レジェンドにプロでの活躍を届けることを誓った。

 京都・嵐山ボーイズに所属していた2014年。中学3年だった牧は、全国のボーイズリーガーを中心として構成される日本代表に選出された。通称「NOMOジャパン」。日米通算201勝をマークした伝説の大投手、野茂英雄氏(49)が総監督を務める少年野球のオールジャパンだ。

 「野茂さんが監督ということで、やっぱり高いレベルの野球を経験できましたし、周りからも刺激をもらいました」と当時を振り返った牧。かけがえのない経験をプロの舞台でも生かす。

 野茂氏といえば、独特のトルネード投法で日本だけではなく、MLBでも実績を残した紛れもないレジェンドだ。今日まで続く日本選手のメジャー挑戦。その道を切り開いた功績でも知られている。

 そのパイオニアのイズムは、確かに牧に受け継がれている。「NOMOジャパン」の一員として戦った際、野茂氏から「この先も真っすぐで押していけるような投手になれ」と金言を授かった。あれから3年。最速152キロの直球を高く評価され、プロへの挑戦権を勝ち取った。

 野茂氏の言葉を胸に、そのストレートに磨きをかけ続ける。「才木さんとかプロに入ってから5キロスピードが上がったと聞いて、入ってからスピードが上がるんだなと」と目を輝かせた牧。今季、大きな成長を示した一つ上の先輩を参考に、自らも直球のスピードを高めたい考えだ。

 担当の熊野スカウトは「素晴らしいボールを持っています。高校生でこれだけ投げられる子はいない」と牧の直球にほれ込んだ様子。さらに、「攻めの投球ですよね。真っすぐで、変化球で」と強気な投球が持ち味であることも評価した。

 中学3年の夏、目の当たりにしたスーパースターの姿。「向こう(アメリカ)にいってもサインを求められたり、人気とかもすごくて。それだけの人なんだなっていうのが分かりました」。偉大な大投手からの言葉があったから、今の自分がある。「(活躍を)見ていただくことが恩返し」。野茂氏が戦ったNPBの舞台に、牧も立つ。

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