秋山 レベルアップへ駆け引きさらに磨く 「盗塁企図を減らしていきたい」

 今季セ・リーグトップタイの盗塁阻止率・667をマークした阪神の秋山拓巳投手(26)が29日、来季へ向けてさらにレベルアップを目指すことを誓った。走者との駆け引きで、ピンチの芽を摘んできた右腕。1年間投げ抜いたことで、細かい工夫が勝利につながることを実感した。真価が問われる来季も今季のように勝ち星を積み重ねる。

 投手としての総合力の高さ。秋山には証明できる数字がある。投手盗塁阻止率・667。ヤクルト・ブキャナンと並び、セ・リーグトップタイの成績を残した。「自分なりにパターン化しないようにしていたし、癖も出ないように工夫していた」。簡単に進塁を許さない。まさにマウンドを支配できた。

 ブレークした要因の一つだ。「捕手の力もあるけど、どうぞ、っていう状況を作って走らせてアウトにしたこともあった」。カウントによって、投球パターンを変えるなど臨機応変に対応。クイックモーションでもタイミングをずらし、走者にうまくスタートを切らせなかった。

 そうした工夫が勝利につながることも実感した。「うまいこといきすぎるくらい、盗塁されて送られてっていうことがほとんどなかった。それが主導できたことの一つだと思う」。初めて1年間投げ抜いた今季。チームトップの勝ち星を挙げ、マウンドで見せる技術は自信へと変わった。

 右腕の脳裏に焼き付いているのは2010年のこと。「久保さん、ジョーさんですね」。当時阪神に在籍した久保康が、1シーズンで200イニングを投げながら、1盗塁しか許さなかった。捕手・城島と息の合ったコンビネーションで走者をくぎ付けにした。ルーキーイヤーにプロの業を目の当たりにした記憶は今でも忘れられない。

 昨年の秋季キャンプで投手陣全体の課題として取り組んだクイックなどの練習が生きた。今秋のキャンプでも継続的に取り組んでいく。「少し重きを置いとけば、できることだと思う。(来年に向けては)企図を減らしていきたい」と意気込んだ秋山。真価が問われる来季は、さらにスケールアップする。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス