安藤がラスト登板、金本監督がボール手渡す

8回中日、マウンドに上がり、阪神・金本知憲監督(右)からボールを渡される阪神・安藤優也=甲子園(撮影・高部洋祐)
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 「阪神-中日」(10日、甲子園球場)

 今季限りで引退を表明している阪神の安藤優也投手(39)が、八回から現役最後のマウンドに上がった。おなじみとなった登場曲、「元気だしていこうぜ!!」(スーパーバンド)が流れる中、金本監督が自らボールを持ってマウンドへ。球場中の大声援を背に、安藤は駆け足で向かった。

 2、3言、笑顔で言葉を交わす。安藤は指揮官の言葉に笑顔でうなずきながら、力強くボールを受け取った。右手でプレートの土を丁寧に払い、まずは第1球。この回、先頭の石川に128キロの変化球でストライクを取った。1球、1球ごとに大きくなる歓声。6球目、高めに浮いたフォークを左翼スタンドに運ばれた。

 最後まで真剣勝負のマウンド。続く代打・野本の打球は、同じく今季限りでの引退を決断した新井が好捕。1-1からの3球目、130キロのフォーク。これが現役最後の1球になった。

 全9球中、6球が直球。「アウトロー」を狙った球だった。「そこが僕の原点で、勝負球。しっかり狙って投げたい」。阪神一筋16年のプロ野球人生。転機は2003年、2年目のシーズンに訪れた。先発から中継ぎに転向。主にセットアッパーとして、最後はクローザーも務めた。

 「毎年、毎年、自信はなかった。不安で不安で…。それでもあの年は、アウトローに投げることができたら、という自信にもなったシーズンだった」

 同年はすべて中継ぎで51試合に登板。防御率1・62という成績を残し、18年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。

 01年度ドラフト自由枠で入団後、03、05年と2度のリーグ優勝に貢献。08年からは3年連続で開幕投手も務めた。中継ぎに再転向後は13年から昨年まで、4年連続で50試合登板を記録。献身的な姿でチームを支えた。

 打者2人との対戦を終えると、ベンチ前で金本監督が笑顔で出迎えた。登板後も鳴りやまぬ「安藤コール」。最後まで惜しまれつつ、現役生活に別れを告げた。

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