高山 復活ソロ CSへ希望の光!「下半身意識して」…悪癖消した掛布2軍監督の一言

 「DeNA6-2阪神」(29日、横浜スタジアム)

 復活への一撃だ。阪神・高山俊外野手(24)が七回、代打で左翼へ6号ソロを放った。2年目の今季は不振に苦しみ、2軍落ちも経験。6月1日・ロッテ戦以来となる一発は、CSへ向けての確かな光となった。しかし勝利にはつながらず。金本知憲監督(49)はG倒での2位確保へ力を込めた。

 力強い弾道が左翼席へ突き刺さった。しっかりと軸足に体重が残り、体の力が伝わった白球が、復調の兆しを物語っていた。6月1日のロッテ戦以来、約4カ月ぶりのアーチとなった6号ソロ。高山が1カ月の2軍調整で導き出した“フォームの形”は、決して間違っていなかった。

 6点を追う七回1死走者なしの場面で、代打で登場した高山。初球、三上が投じた外角高め149キロのストレートを完ぺきに捉えた。力強いスイングではじき返した打球は、左翼席に弾丸ライナーで突き刺さった。

 代打の場面で初球を狙った積極性、そして捉えきった結果-。「代打の場面で初球からね。逆方向への大きい打球はこれまでなかったことなんで」と片岡打撃コーチも確かな兆しを口にする。

 交流戦明けから不振に陥り、左肩が突っ込むことでボールを迎えにいくような形になった。昨季、新人王を手にした打撃フォームが崩れ、逆方向へ強い打球が飛ばなくなった。8月中旬にプロ初の2軍落ち。そこで待っていたのは掛布2軍監督のワンポイントアドバイスだった。

 「しっかり下半身を使うことを意識して」。入団1年目の春季キャンプで指導を受けたミスタータイガースは、この一言しか言わなかった。「他には何も言ってない。ただしっかり足を使いなさいってだけ」。練習を重ねる度、徐々に軸足に体重が残るようになった。ゲームの中でも上体が突っ込む悪癖が消え、着実に結果が出るようになった。

 この日、下半身を意識できたかという問いに、言葉を発することはなかった高山。そして厳しい表情を崩すこともなかった。「きっかけになってくれれば」と言ったのは金本監督。まだ手応えはないかもしれない。それでも久々に見た逆方向への長打が、CSへ確かな可能性を感じさせた。

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