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阪神OBの智弁和歌山・中谷コーチ、大逆転に強豪復活手応え

 「全国高校野球選手権・1回戦、智弁和歌山9-6興南」(11日、甲子園球場)

 1997年度の阪神ドラフト1位で、今年4月に智弁和歌山のコーチに就任した中谷仁コーチ(38)が、6点をはね返す逆転勝ちに強豪復活への可能性を感じ取った。三回に6点を奪われたが、2本塁打を含む13安打で興南を撃破。甲子園では2011年夏以来の勝利を挙げた。

 コーチ就任以降、6点差を逆転した試合を初めて見たという。かつて甲子園を沸かせた猛打を思い出させる展開に、「智弁和歌山らしい、打ち合いで勝ちましたね。昔は結構、こういう試合ができていたんですよね。最近はズルズルと負けて、はね返せなかった。そういう弱いところが見えていたんですけど、高嶋先生が目指す野球ができたのかな、と思いますね」と、歓喜する教え子の姿に目を細めた。

 高嶋監督の甲子園通算64勝目に関われたことも喜びを倍増させた。「周囲から『高嶋先生は丸くなった』と聞いていました。でも、就任してからここに来るまで、僕の時代と変わらず、物に当たったり、クソーって声を出したりしていましたから(笑)。健在ですよ。最近は(明徳義塾)馬淵監督や、(大阪桐蔭)西谷監督との通算勝ち星が詰まってきていましたからね」。お立ち台で笑顔を見せる恩師の姿を笑顔で見つめた。

 試合はノッカーとして登録されているため、ユニホーム姿で三塁側スタンドから観戦。「ベンチには絶対入らないのに緊張していましたよ(笑)。いち智弁ファンとして、祈るしかなかったですから。スタンドから指示を出すとスパイと思われるんで」と苦笑い。さらに、久しぶりに聖地に流れた校歌をゆっくりと聞く時間がなかったという。荷物を片付けるために三塁ベンチ横の通路で待機していたためだ。

 それでも好カードめじろ押しで、満員となったスタンドの雰囲気を楽しんだ様子だった。「選手は運がいいですよね。ここまでの満員は決勝とかじゃないと味わえないですから」。勝利も重なって終始、笑顔だった。

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