金本監督、坂井オーナーから続投要請 異例シーズン中「意気に感じてやるだけ」

 阪神の坂井信也オーナー(69)が14日、甲子園クラブハウスを訪れ、金本知憲監督(49)に対して来季以降の続投要請を行った。前半戦を終了した時点で43勝36敗の貯金7で2位につける成績だけでなく、チームの土壌から改革していく手腕を高く評価。要請を受けた指揮官は「意気に感じてやるだけ」と語った。正式契約はシーズン終了後となる見通しだ。

 突然の来訪だった。午後4時からの全体練習を前に、坂井オーナーが甲子園クラブハウスに姿を見せた。会談の相手は金本監督。約1時間にわたって行われた内容を虎の総帥は「シーズンの激励と、来シーズンのことをお願いするということです」と説明した。

 歴代の監督を見ても、シーズン半ばでの続投要請は異例中の異例だ。15年オフの就任時に形式上は2年契約を結んでいたが、長期政権でのチーム改革を託していた。「そういう気持ちでずっとおったんですが、ちょっと方針を変更して」と坂井オーナー。前半戦終了時点での要請は、昨年から進めている超変革路線を後押しすることが狙いだ。

 過渡期にあったチームを引き受け、昨季から若手を積極的に登用してきた。その芽が今季はベテランや中堅選手と融合し、現在43勝36敗の貯金7で2位につけている。改革の成果が確かな数字となって現れている現状に「それはもう評価している。一生懸命、しっかりやってもらっている。やれること、やれないこと、思惑の違うところはあるだろうけど、しっかり戦ってもらっている」と同オーナーは目を細める。

 加えて「若手の育成だけでなく、チームを変えていかないといけないというところで、しっかりチームを変えていく。土壌の部分から熱心にやっていただいている」とその手腕を評価した。

 練習後、報道陣に応対した金本監督も「こっちは意気に感じてやるだけです。とにかく1年半やってきたことを続けてやるだけ。オーナーの方もそれを望んでいるということだし、引き続き頑張ってということでしたので」とさらなる改革路線を突き進んでいく考えだ。

 今回はあくまでも続投要請で、正式な契約はシーズン終了後となる見通し。ただ、虎を根幹から変えていく指揮官の方針に球団は全幅の信頼を寄せており、坂井オーナーも「前向きに受け止めてくれたと思うけれども」と手応えを口にした。8ゲーム差をつけられている首位・広島を猛追していく後半戦。目の前の勝負に集中して、ペナントレースを戦い抜く。

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