秋山、感謝の初球宴 思い出の新潟で4日先発、御礼星だ

 「マイナビオールスター2017」の監督推薦選手が3日、発表され、阪神からは秋山拓巳投手(26)が初選出された。開幕ローテの一角として存在感を見せ続けてきたことを評価された右腕は、夢の舞台で“恩返し投球”をすると誓った。この日は甲子園での投手指名練習に参加。高校時代に4安打完封勝利を飾った思い出の球場で先発する4日・DeNA戦(ハードオフ新潟)で好投し、全国のファンに実力を示す。

 一流プレーヤーが集結する夢の舞台への出場が決定。監督推薦で、プロ8年目の秋山が初選出された。「正直、僕が選ばれていいのかなという気持ちが強いですけど、ここまで苦労してきましたし、支えてもらったみなさんに感謝の気持ちを込めて投げたい」。熱い思いを胸に秘め、最高のパフォーマンスを披露する。

 今季開幕ローテ入りをつかむと、勢いのままその座を確かなものにした。シーズン序盤でカード頭を任されるなど、結果でも示した。過去には期待されながらも応えられない時期があった。だが今は違う。「開幕してから不安な中でやってきたけど、試合を重ねることで手応えを感じている部分はある。今は自信を持って投げられている」とフル回転でチームに貢献している。

 小さい頃から憧れていた場所。そしてまた一つ、成長させてくれる場所でもある。これまで対戦してきた打者、好投手が集う。「いろいろ意見を聞きながらできたら」。自身の印象などを聞き、対戦相手と交流を図ることができるのもオールスターならではの醍醐味(だいごみ)だ。

 もちろん今は、目の前のペナントレースに集中する。この日は先発する4日・DeNA戦に備え、投手指名練習に参加し調整を行った。「週頭の役割を果たせるようにしたい」。地方球場のハードオフ新潟での登板となるが、実は思い出の詰まった場所だ。

 高校3年時に西条のエースとして2009年の新潟国体に出場。現在の同僚・原口を擁する帝京と1回戦で対戦した。「4安打完封しました」。当時を思い出し、思わず笑みがこぼれる。懐かしのマウンドに立つことについて「天気が心配ですけどね。きれいな球場だと思う」。プロの舞台で“再現”してみせ、全国のファンに実力を示す。

 球宴での理想を「見逃し三振を取りたい。僕が一番、気持ちいい三振なので。ストレートで取れれば」と描いた秋山。その前に新潟でも最高の球をミットに投げ込み、大歓声を浴びる。

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