小野 地元凱旋登板もプロ初勝利お預け 課題は制球力

 「交流戦、ソフトバンク5-2阪神」(11日、ヤフオクドーム)

 家族、友人の前で懸命に腕を振った。地元・福岡での凱旋登板。5回2/3を3失点でプロ初勝利とはならなかったが、ソフトバンクの強力打線を相手に力でぶつかった。ドラフト2位・小野(富士大)は「バッターと勝負できれば、通用するかなと思った。いい勉強になった」と敗戦にもすがすがしい表情で振り返った。

 課題は制球力だ。一回は4四球を与えるなど自らピンチを広げてしまった。2点を失い「早めに修正できればよかった」と悔やんだ。三回にも四球をきっかけに1失点。序盤は自身の投球をすることができなかった。

 それでも許した安打は4本。ストライクゾーンに投げ込めば、空振りを奪えた。「結果を見ても打たれたヒットは少なかったし。修正能力を次までに課題としてやっていきたい」と前を向いた。

 この日は父、祖父母らが晴れ姿を見つめた。父・勝己さんは「顔つきはたくましくなった」とマウンド上で戦う息子の成長に目を細める。一方で「やっぱりコントロールがね」と苦笑いを浮かべた。次こそは、これまで支えてくれた人に初勝利を届ける-。18日・楽天戦に向けて、気持ちは切り替わった。

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