糸井、超人打でダメ押し 内角球を腹切りスイング
「交流戦、ロッテ0-5阪神」(31日、ZOZOマリンスタジアム)
見逃せばボールだったかもしれない。だが、阪神・糸井の体は懐のボールにしっかりと反応した。鮮やかに左翼線へ落として見せたダメ押し適時打。技ありの一打で試合を決定づけ「よかったです」とクールに振り返る。
3点リードの九回1死一、三塁。カウント2-2から益田が投じた内角146キロの直球を腹切りスイングのような形で左翼線に運んだ。本人は「まぐれです」と言うが、確かな技術がなければ打ち返せないコース。二回に3点を奪って以降はゼロ行進が続いていただけに、金本監督は「3点より4点、4点より5点ですから」と目を細める。
5月中旬から糸井はあるルーティンを続けている。それはバットの天日干しだ。近年、除湿機能が発達したバットケースの登場により、行う選手は少なくなったが、超人は必ず日光の下でバットに熱を帯びさせる。
使う用具に命を吹き込み、練習ではその日の状態に合わせてティー打撃のパターンを数十種類の中からチョイスする。一流打者が持つ独特のこだわり。それをストイックに実践するからこそ、驚異的なヒットが生まれる。
自身の状態について「知らな~い」と言うが、2試合で6四球とボールを見極める確率も上がった。頼りになる男に、確かな上昇気配が漂ってきた。
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