高山、前日自打球で左足打撲もマルチ&好返球 金本監督「頼もしい」

 「阪神4-2広島」(14日、甲子園球場)

 極限まで集中力を高め、再び快音を奏でた。一塁上で飛び出したガッツポーズが、勝利への道をグッと近づける。阪神・高山が頼もしい。世代屈指のヒットメーカーが、春満開の上昇気流に乗ってきた。

 「昨日(13日)、ああいう場面で打てたので。打球の上がり方が変わってきたのかな、と思います」

 前夜のハイライトのようだった。3-2の八回1死一、三塁。ヘーゲンズの初球、高めに浮いた直球を詰まりながらも右前へ落とした。勝利を引き寄せる適時打でチームも勢いづく。13日・DeNA戦は、守護神・山崎康から決勝の右前タイムリー。この日の四回は先発・加藤から右中間二塁打も放ち、5試合ぶりのマルチ安打とした。

 さらに、守備では好返球でピンチの芽を摘む働き。八回2死二塁で、田中の打球は三塁線を破って左翼の芝を転々。高山は素早くボールへチャージし、二塁ベースへストライク送球。アウトにし、自身の適時打につなげた。中村外野守備走塁コーチも「褒めてあげてよ」と笑いつつ、「あそこしかアウトにならないから。よくやってくれました」と手放しで喜んだ。

 前夜の試合では、五回の第3打席で自打球が左足のつま先部分に直撃。一夜明けて痛みもあり、不安を感じたため練習前に病院へ行った。診断結果は「打撲」。練習は一部別メニューで進めたが、問題がなかったため「1番・左翼」で先発出場。「打撲と診断されて『痛いのが吹っ飛んだ』と言っていた。じゃこでも食っとけ!」という片岡打撃コーチの猛ゲキも、背中に感じた。

 高山は「問題なくプレーできました」と胸を張った。金本監督は「本当に点がほしい終盤で勝負強さを見せてくれている。頼もしいです」と背番号9をたたえる。まだ遠い。しかし、“鉄人”への道はずっと先に見えている。

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