金本虎、CS絶望的 残り15戦DeNAに5差

 「阪神2-4巨人」(6日、甲子園球場)

 伝統の一戦で金本阪神がまたも屈辱にまみれた。守備が乱れて、完敗。今季甲子園での巨人戦は開幕から8試合未勝利となり、球団ワーストを更新した。シーズン勝ち越し、甲子園勝ち越しが消滅し、巨人戦の負け越しも決定。残り15試合で3位・DeNAとのゲーム差は再び5に広がり、CS出場は絶望的とも言える状況に追い込まれた。

 ミラクルがかすんでゆく。この夜、横浜で3位・DeNAが勝利し、その差は5まで広がった。絶対に負けられない一戦を藤浪で落とし、限りなくCSが遠のいた。連勝なら光が差し込むはずだった伝統の3連戦。ミスの連鎖で競り負け、今季甲子園で巨人に白星なしの7敗目。守り負けた虎の希望がしぼんだ。

 開幕からGに8戦未勝利は球団ワーストだ。Gと残り5試合を残し、5年連続でカード負け越しが決定。シーズン70敗目となり、今季の勝ち越しも消滅した。不名誉な数字ばかりが並ぶ現実に金本監督は、大きなため息をつくしかなかった。

 「ミスしたほうが負けるとよく言うけれど、その通り…。特に甲子園でミスが多いという感じはしないけど…。ビジターでも(ミスを)やっているし…」

 右翼の黄色い波が一斉にうなだれたのは五回のディフェンスだった。先頭阿部の放った二遊間へのゴロに上本が追いつきながら、逆シングルで捕球ミス。阿部の足を考えれば慌てる必要はないが、ボールがグラブに収まらず(記録は内野安打)、出塁を許した。さらに藤浪が続く村田に左翼右へ安打を許すと、阿部は高山の動きを見て一気に三進。ここで悪夢が重なった。

 藤浪がギャレットを三振に仕留めた直後、1死一、三塁でクルーズの打球は二塁正面へ。完全な併殺コースだったが、これを捕球した上本が二塁ベースカバーの北條へ悪送球。この間に2点目を失った。久慈内野守備走塁コーチは「何度、彼のああいうプレーを見てきたことか…」。期待を口にするだけに、伏し目がちにこぼした。

 初戦を託した藤浪が四回に菅野に適時打を許した。前回登板の中日戦で初回7失点。挽回を期したマウンドだったが、金本監督は「立ち上がりは(反省を)感じたけど、全体的にね、コントロールがね…。ほとんど3ボールだし、思うように投げられていない印象。(菅野が)打撃がいいのは知っていたと思うけど、投手に打たれるのはミスみたいなもの」と、反省を促した。

 さらに九回に柴田の失策、原口のパスボールで決定的な4点目を献上し、ジ・エンド。指揮官は「きょうみたいに3点も、どうぞとプレゼントしていたら勝てるわけないよ」と嘆いた。「菅野に対して9安打。完全に抑え込まれていた今年の対戦からいくと、手応えはあったように思う」。最後はそう言って前を向いたが、負けるべくして負けた、そのダメージは計り知れない。

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