6月反攻任せた!鳥谷 急上昇8戦3発

 「交流戦、楽天0-3阪神」(2日、コボスタ宮城)

 上り調子の主将のバットが藤浪を援護した。6戦連続で「1番・遊撃」の阪神・鳥谷が先制点に絡む初回の右中間二塁打と五回にも5号ソロ。対戦7試合で2敗を喫し、対戦防御率0・75とチームが苦にしてきた美馬攻略の手本を示した。

 五回の先頭、135キロカットボールを捉えた。振り抜いた打球は風にも乗って左翼席最前列に飛び込んだ。ベースを一周してベンチに戻った鳥谷は珍しく満面に笑みを見せた。

 5月29日・巨人戦(東京ドーム)から左だけ素手で打席に立っていたが、この日は打撃練習から再び両手に手袋を着用。感覚を大切にしながら4試合連続安打につなげた。

 四球で出塁した七回には次打者・西岡の2球目に2試合連続となる二盗に成功。通算114盗塁とし、5月30日に他界した後藤次男を抜いて球団歴代単独8位に躍り出た。

 金本監督は「守りが安定してきたのが大きい。ホームランより最初のヒットの方がね」と第1打席の打撃を評価しつつ、「もっと腕を体の前に出していかないと」と求めるレベルは高い。

 「ホームランは風なので」と鳥谷。復調気配にも「そうですね。また明日から頑張ります」とだけ言い残した。背番号1は、さらなる上昇を求めていく。

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