高山初球打ちや!大野直球宣言に挑戦状

 阪神のドラフト1位・高山俊外野手(22)=明大=が23日、中日・大野の“初球直球”を狙い打ちすることを誓った。25日の開幕戦(京セラドーム)での先発が内定している大野が、第1球に直球を投げることを前日22日に宣言。この挑発に、「1番・左翼」でのスタメン出場が有力な黄金ルーキーは堂々と受けて立つ構えだ。

 目前に迫った2016年開幕。プレーボール前に、虎と竜の間で早くも火花が散っている。「そういうふうに言ってもらっているのであれば、そういう(打つ)つもりで行きます」。中日の開幕投手が内定している大野の第1球。そこで投じられる直球を、高山が打ち砕く。

 発端は22日に名古屋で行われた「ドラゴンズ クラウン賞」の受賞式だった。参加した大野が初球に何を投げるのか問われ「相手にも伝わっちゃうと思うんですけど、直球です」と宣言。これに黄金ルーキーは反応した。

 5歳年上の大野との初対戦。これまでテレビなど映像越しで投球を見ていたが、「対戦するっていう感覚で見ていませんでした」。昨季大野に対し、チームは6試合で1勝3敗、対戦防御率0・76と苦しめられた。プレミア12で日本代表にも選出された左腕。その強敵への対策について、高山は「これからだと思います」と冷静に語った。

 大野の初球直球の狙い打ちを誓う高山に、金本監督もアシストした。「ああ、そう。じゃあ打てばいいやん(笑)。そら狙わなあかん。教えてくれとるんだから。最初、フォークで行きますとなれば振らないけど、真っすぐで来るというなら打ちにいかなあかん」。指揮官の現役時代、大野との対戦成績は3打数1安打、打率・333。実際に打席で感じた経験を持つからこその進言だ。

 この日は広田神社で参拝し、1年の平穏無事を祈念した後、開幕戦の舞台・京セラドームで汗を流した。同球場ではオープン戦で3試合プレー。芝は確認済みだが、「頭には入っていますけど、まだまだという向上心を持ってやっています」と油断なし。体の状態も「全然いいと思います。期待の方が大きいです」と良好だ。

 16日のオープン戦・ロッテ戦(QVC)ではサウスポー・古谷から3安打。相手が左腕でも問題ない。「先のことは分からないんで、1日1日しっかりやっていく」。切り込み隊長としての役割を果たし、金本阪神の記念すべき1点目のホームを踏む。

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