金本阪神は超サバイバル 春季C実力主義

 阪神・金本知憲監督(47)が5日、春季キャンプの1、2軍選定を完全実力主義で行う方針を打ち出した。新戦力を見極めるための若手中心キャンプを否定したうえで、私情抜きのサバイバルを予告した。この日は西宮市の球団事務所で新年のあいさつ。四藤慶一郎球団社長(55)がスローガンの「超変革」を言い間違えるハプニングもあったが、見事にフォローした。

 阪神のフロント職員約100人、報道陣約80人で超満員に膨れた年賀式の会場が金本監督の“神フォロー”で爆笑に包まれた。

 「あいさつをすることを5分前に言われて何も考えていなかったのですが…。今年のチームスローガンは『超変則』です!」

 年頭あいさつに立った四藤球団社長が今季のチームスローガンを「超変ソク」と言い間違え出席者の笑いを誘ったが、その直後、指揮官がこれにかぶせる形で見事にバックアップ。フロントとの一丸ぶりを披露し、和やかなムードで猛虎の超変革イヤーが幕を開けた。

 故郷広島で新しい年を迎え、気持ち新たに職場へ戻ってきた。メディアへのあいさつ回りなど多忙な仕事始めとなったが、正月ムードはとっくに吹き飛んでいた。視線は既にひと月先。囲み会見の第一声で早くもプロ野球界の元日を見据えた。

 「きょうを境にキャンプに向けて気持ちは変わってきている。担当コーチと人選をしていかないといけない。キャンプでの入れ替えはありますよ、絶対。1軍に選んだ人間が期待通りやってくれて入れ替えをしないのが一番ですけど、やはりファームにも活性化というか…こちらが心痛いくらいの1、2軍入れ替えはある。かわいそうだけど、2軍へ行ってくれ!みたいな。悩ませてほしい」

 2月1日から宜野座、安芸に分かれてサバイバルが始まる。全コーチ陣によるスタッフ会議で振り分けを行うが、1軍枠への基準を問われると指揮官は「(沖縄へ)連れて行きたくない選手はいない」と、全員戦力を強調した。就任時公約に掲げた「勝ちながら再建」を目指すなら戦力の底上げは急務。選定期間に若い力を見極める時間も貴重だが、「(1軍キャンプを)若手中心でという気持ちはない」と明言。力のある者を1軍へ。あくまで実力主義がベースになると予告した。

 「少しでも差があるなら力が上の者を選ぶけど、同じポジションで力が五分五分ならやる気に満ちているほうを選びたくなる」。この発言は行間に「覇気の大切さ」を含むが、裏返せば実力に勝る基準はないということだ。私情を捨て2・1を「超変革」の幕開けにする。金本監督の戦力判断に「変則」の観点はない。

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