藤浪 投球の幅広げる!200回届かず不満

 阪神・藤浪晋太郎投手(21)が8日、ABCラジオ「武田和歌子のぴたっと。」に出演し、来季のテーマに「幅」を掲げた。今季は自己最多の14勝に加え、221奪三振で初タイトルとなる最多奪三振を獲得。飛躍の一年を送ったが、さらなるレベルアップを目指し、投球の「幅」を広げる。

 虎の将来を背負う右腕の向上心は、尽きるところを知らない。自己最高の成績を残したシーズンだが、それで良しとする藤浪ではない。目標の一つであった200投球回に1イニング届かないなど、不満もある。よりハイレベルな投球をするにはどうしたら良いか。その答えが「幅」だ。

 「投球の幅はずっと欲しいと思っていた。自分は三振を取れるのが長所なので、そこを消さないようにして、メリハリが付けられればいいかなと思う」

 番組の中では「ここ一番でのアウトの取り方が三振しかないので、ゴロでアウトを取ったり、ゲッツーが欲しい時はゲッツーを打たせたりとか」と具体的に説明した。すでに絶対的な武器を持つだけにぜいたくな悩みに聞こえるが、求めるところはさらなる高みだ。

 9月3日の広島戦(甲子園)は、7回2安打1失点、12三振を奪って勝利投手…。ここまで見れば圧巻だが、同時に9四球の大乱調。147球と球数がかさんで降板を余儀なくされた。カウントを悪くする前に打たせて取る投球術があれば、十分に完投を狙えただろう。そういった一つ一つの後悔が、藤浪の心には蓄積している。

 投球術だけでなく、「間を取る意識を持つだけでも違う」と、打者との駆け引きも欲する部分の一つ。「福原さん、安藤さんのように技術を持った方から学ぶのが大事だと思う」。かつての絶対的守護神・藤川も復帰した。周囲に生きた教材は多い。これを生かさない手はない。

 あどけなさの残る表情からは想像し得ないほどの貪欲さ。「考える余裕ができてきたのもある。1年目は怖いもの知らずでやっていたので」。満足な豚であるより、不満足な人間である方が良い-。19世紀イギリスの哲学者・ミルの言葉だ。現状に満足して立ち止まる者に栄光はない。

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