鳥谷決意 巨人の3枚看板打ち砕く!

 阪神・鳥谷敬内野手(34)が7日、残り20試合となった優勝戦線に向け、決意表明した。8日から甲子園で開催される今季最後の巨人3連戦はポレダ、マイコラス、菅野の難敵3投手が先発するが、もう相手の名前は関係ない。この日の全体練習が生きるか否か…。キャプテンがここ一番のリーダーシップを発揮するときがきた。

 鳥谷が甲子園球場を後にしたのは午後1時半過ぎ。9時55分から始まった全体練習の後、クラブハウスでルーティンをこなし、帰路に就いた。ウオーミングアップも打撃練習も普段と変わらず、自然体だった。いつもの風景と異なったのは冷静な鳥谷が紡いだ言葉。穏やかな口調に決心がみなぎった。

 「それは、明日から勝てればやって良かったということになるでしょうし、負けてしまえば…。ここまで来たら勝てればどんな形でもいいんですよ。相手投手が良いか悪いかはもう関係ないですし、とにかく、自分たちがやれることをしっかりやるしかないので」

 巨人3連戦を前にチーム全体で臨んだ練習の「意義」について問われると、それは結果が伴うかどうかに尽きる、という。10年ぶりのリーグ制覇を成し遂げて初めて「9月7日の団結」が生きたことになるのだと強調した。

 2位・ヤクルトに0・5差、3位・巨人に2差の首位で迎える今季甲子園最後の伝統の一戦。宿敵は先発にポレダ、マイコラス、菅野の3枚看板を立てて虎狩りに挑んでくる。虎は3投手を相手に2勝9敗。キャプテン自身、難敵に手を焼いてきた。厚い壁をたたき割らなければ、123戦を全員で築いてきたアドバンテージは泡と消える。敵との力関係を算段するときは過ぎた。鳥谷はそう考えている。

 6月21日ヤクルト戦で背中付近に死球を受け、重傷を負った。前年までも右肋骨(ろっこつ)や腰骨の骨折。右人さし指の損傷などシーズン中に数々の苦境を乗り越え、試合出場を続けてきた。野手、投手、全スタッフの敬意の的だからこそ、言葉に重みを増す。

 「打てないものが急に打てるようになるわけではないので…。できることをやる。本当にそれだけですよ」

 鳥谷は奇をてらうことなく、残り20試合に全てのパワーを注ぐ。

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