虎、悪夢サヨナラ負け 1万試合飾れず

 「DeNA4-3阪神」(3日、横浜)

 球団通算1万試合の節目の一戦で、阪神が今季6度目のサヨナラ負けを喫した。3-1の九回、守護神の呉昇桓投手(32)が、DeNA・後藤に同点2ランを被弾。さらに1死二塁から石川の右中間適時二塁打で万事休した。大和外野手(27)の2点適時打で先制し、鳥谷敬内野手(34)のソロで追加点。理想的な展開が暗転し、4連敗でついに借金生活。セ・リーグ全球団が負け越しという異常事態だ。

 悪夢だった。プロ野球の球団では初の1万試合に到達した節目の日。記念すべき1勝まで、アウト3個までこぎつけていた。守護神の呉昇桓を投入したが、悲劇が起こった。

 3-1の九回無死一塁、代打・後藤に対して制球が定まらず、カウント3-1からカットボールを右中間に同点2ランを運ばれた。さらに1死二塁とされ、今度は2ボール1ストライクから石川に適時二塁打を打たれてジ・エンド。虎党が詰めかけた左翼席は、悲鳴とため息に包まれた。

 「今日はカウント負け。ボールが先行した。(ストライクを)取りにいったところを打たれている」。呉昇桓について和田監督は苦い顔で嘆いた。中西投手コーチは「勢いがなかった」。6月28日以来のマウンドだっただけに「(登板間隔を)詰めた方がいいな」と説明した。

 呉昇桓は「(打たれた球は)ほぼ真ん中だったと思う」と反省した。そして「切り替ええるしかない。あしたまた試合があるので」と必死に前を向いた。

 中盤までは理想的な展開だった。五回に大和の適時打で2点を先制し、六回には鳥谷のソロで追加点。悔やむとすれば3-0の八回1死満塁の場面だ。今成が三振、藤井も凡退し1点も奪えなかった。和田監督は「強いて言えば八回にもう1点取れれば、すんなりいっていたんだろうけど」と険しい表情を浮かべた。

 メモリアルゲームを前に指揮官は「節目の試合に、接点があってゲームをする。そういう試合を取りたい。使命というか、いい試合をしたい。勝負事だから」と意気込んでいたが、かなわなかった。それでも、下を向いていても仕方ない。

 和田監督は「こういうゲームを乗り越えていかないといけない。またあした」と4日を見据えた。4連敗で再び借金1となったが、首位ヤクルトも含めセ・リーグ全6球団が負け越しの異常事態。首位奪還も5位転落もあり得る状況だ。まさに今が踏ん張りどころ。連敗を止めて団子レースから抜け出したい。

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