和田虎4連敗…拙攻地獄ついに借金1

 「阪神1-6DeNA」(8日、甲子園)

 阪神打線が残塁の山だ。一、二回の満塁機で得点できず、終わってみれば10残塁。五回にマウロ・ゴメス内野手(30)が左翼線タイムリー二塁打を放ち、14打席ぶりの安打で8試合ぶりの打点をマークしたのが唯一の抵抗だ。これでチームは4連敗で3カード連続負け越しとなり、借金生活、4位タイに転落。和田豊監督(52)はテコ入れを示唆したが、いい加減、大爆発を見せてくれ!

 虎党の落胆は明らかだった。七回2死二塁。マートンが空振り三振に倒れると、スタンドの多くのファンが席を立った。甲子園での連敗スタートは06年以来。実に9年ぶりの屈辱だ。

 マートンのブレーキが深刻だった。絶好の先制のチャンスをつぶした。初回1死満塁で、投ゴロ併殺打に倒れ、好機はしぼんだ。五回1死二塁の場面でも三振に仕留められた。明らかに打席での迷いが感じられた。

 「ストライクゾーンが合っていないから、最後は全部振りにいっている。打席の中で冷静にならないと」。助っ人について和田監督は、本来の打撃を取り戻すよう促した。

 前夜、ブレーキだったゴメスが復調の兆しを見せたが、この夜はマートンが不振に陥る悪循環。クリーンアップの打撃が安定しなければ、打線も機能はしない。10残塁でわずか1得点では、打撃好調のDeNAに勝つのは難しい。

 打線の組み替えなど、打開策はあるのか。「このままじゃいけないと思っている。何らかの対策を取りたい」と虎将は話した。1番の鳥谷は好調だが、2番・上本が打率・132と絶不調。指揮官は「状態を上げるしかない」と説明したが、場合によっては1番からの打順を変更する選択肢もありそうだ。

 昨年9月の6連敗以来となる4連敗。借金1は、昨年7月1日以来だ。和田監督はこの現実をしっかり受け止めた。

 「マイナス1になったけど、深みにはまる前に個々の状態を上げ、つながりも考えたい。第1回目の踏ん張りどころ。踏ん張らないといけない」。必死に前を向き、選手、自分に言い聞かせるように厳しい表情で語った。

 まだまだ焦るような時期ではない。だが打線が機能しない今の状況に対しては、選手の状態が上がるよう奮起を促すだけでなく、何らかの手を打っていくしかない。何よりもファンは、満員の甲子園でチームが躍動するよう願っている。打線の爆発を待っている。

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