和田監督、上本再生へ80分間熱血指導

 大一番を目前にリードオフマンの再生に着手だ。阪神・和田豊監督が9日、甲子園での全体練習でシーズン終盤から不振にあえぐ上本博紀内野手(28)に対して約1時間20分の熱血指導を行った。

 シート打撃が終わると、上本と和田監督が室内練習場に消えた。そこから球場での全体練習が終わっても、指揮官の指導は終わることはない。「ここは暑いんだよね」。熱を帯びた指導を終え、額には汗をにじませた。

 西岡の故障離脱により、開幕2カード目から「1番・二塁」の位置に座った上本。だが、初のフルシーズンの戦いに終盤は息切れ。最後の5試合は21打数1安打、打率・048と極度の不振に陥った。だが、CSに1番の躍動は欠かせない。

 「その状態(不振)が長く続いて、それが普通になっていた。徹底的に、もう1回これでいこうと再確認した」と和田監督。僅差の勝負が予想されるCSでは得点力が鍵だ。「そこ(1番)が元気じゃないとね」。異例とも言える長時間の指導に、指揮官の必死の思いがにじんでいた。

 さらに続けて「しっかり吹っ切って、CSに入らないといけない」と話す。流した汗とともに、不振にあえいだ姿は消えた。上本に快音が戻れば、CS突破の道が大きく開ける。

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