藤浪、3倍増!来オフ1億突破見えた

 阪神・藤浪晋太郎投手(19)が3日、兵庫県西宮市の球団事務所で契約交渉に臨み、今季1500万円から3倍増となる年俸4500万円でサインした。「大変いい評価をいただいた」と満面に笑みを浮かべた黄金新人。球団では、01年・赤星憲広氏の4000万円を超える、2年目選手の最高年俸となった。

 無数のフラッシュを浴びる藤浪の表情は晴れやかだった。3倍増の4500万円は、2年目選手の年俸としては球団史上最高額。ルーキーイヤーの活躍を反映した金額に納得の一発サインだ。

 「自分の持っている力以上の評価をしていただいた。まだ1年しかやっていないわけですが、大変いい評価をしていただきました」

 契約更改の席では球団の話を聞くだけではなく、査定方法や疑問点を担当者に尋ねた。約50分間に及んだ交渉。その中でも印象に残ったのは「子どもたちに夢を与えられる選手になってほしい」という球団のお願いだ。

 今季は24試合の登板で10勝6敗、防御率・2・75。10月12日の広島とのCSファーストS初戦では先発マウンドを任された。過去、同じく高卒1年目に2桁勝利を挙げた田中(楽天)らに負けず劣らずの、好成績とインパクトを残した。

 球団もそんな黄金ルーキーに、ふさわしい金額を提示。交渉役の高野球団本部長は「過去の他球団で規定投球回に達した選手と比較しました。基本は自分のところの査定ですが、これだけの話題のピッチャーですから、失礼のないように、総合的なところを見ました」と説明した。

 まだまだ加速する成長スピード。来季2年目の活躍次第では球団史上最速となる、プロ3年目の年俸1億円まで見えてくる。同本部長も「そうなってくれたらありがたい」と来年オフの大台到達に期待を寄せた。

 来季はメッセンジャー、能見と先発3本柱を形成する。今オフ、スタンリッジが退団し、久保はDeNAに移籍。藤浪には大黒柱としての、さらなる飛躍が求められる。

 「そんなに自分の力はないんですが、若い選手が頑張ったらチームにプラスアルファの力が生まれると思っているので、若い自分がしっかり頑張れるようにしたいです」

 スーパールーキーから虎の若きエースへ。バラ色のオフを過ごす藤浪が来季のチームをけん引する。

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