藤浪 CS仕様に変身!初回から全開だ

 レギュラーシーズン2位の阪神は9日、同3位・広島とのCSファーストS(12日~甲子園)への調整を開始した。甲子園での指名練習に参加した藤浪晋太郎投手(19)は、先発予定の第3戦へ向けて短期決戦仕様の投球スタイルに変えることを宣言。ペース配分などを意識せず、初回から全力で飛ばしていくつもりだ。

 ゲームをつくれば良いという試合ではない。負ければシーズンが終わってしまう短期決戦。高卒ルーキーながら大一番となる第3戦を任せられる藤浪は、その重さを十分に理解していた。19歳は「短期決戦ということで、投げ方も変わってくる」と冷静に言ってのけた。

 「時と場合によりますけど」と前置きした上で「制球を間違えない?それもありますし、ペース配分も変わると思う」と明かした右腕。公式戦ではいかに長いイニングを投げて、ゲームをつくれるかが先発投手に課されるポイント。リリーフ陣の負担を減らすことや、数多く対戦する相手打線との化かし合いもやらなければならない。

 だが短期決戦となれば実質、トーナメントのような一発勝負。特に先取点をどちらが奪うかによって、試合の流れは変わってくる。ホームの阪神は後攻め。相手の攻撃を無得点に封じた上で、味方打線の援護を待つ展開にするのがベストだ。

 実際、1975年の日本シリーズ(阪急‐広島)に阪急でルーキーながら6試合中4試合に登板し、シリーズMVPに輝いた山口投手コーチも短期決戦の性質をこう述懐する。「絶対に先に点を取られたらいかん。すぐ味方打線が取り返しにいかなあかんわけやから。1点でも少なく、初回から飛ばしていく。短期決戦ではそれが大事」

 この日、藤浪が明かした投球プランは、短期決戦を勝ち抜くための本質を捉えている。

 8月に東京ドームの巨人戦で勝利を収めた直後に「緊張はない。もっと大事な試合になれば違ってくると思いますが」と話していた。大阪桐蔭時代に過酷なトーナメントを勝ち抜き春夏連覇を達成した精神力、そして勝負度胸は折り紙付きだ。今季、得点圏に走者を置いた場面での被打率は・211。トータルは・236だけに、ピンチの場面でいかに奮闘してきたかがデータで示されている。

 初回からリミッターを解除してマウンドに上がる藤浪。CS仕様に変えるルーキーがどんな投球を見せるか、興味は尽きない。

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