新井兄、杉撃ち11号も不敗神話崩壊

 「阪神3-6巨人」(15日、甲子園)

 ついに“不敗神話”が止まった。阪神・新井が5試合ぶりに放った11号ソロは空砲となった。背番号25の一発が飛び出せば、5月6日の巨人戦から7連勝中だったが、首位攻防戦では勝利に直結しなかった。

 リードを3点差に広げられた後の六回1死。杉内の失投を逃さなかった。「思い切っていこうと思った。最後まであきらめずにね」。真ん中高めに浮いた123キロのスライダーを、こん身の力で振り抜いた。

 夜空に舞い上がった白球は、逆転を信じる虎党の大歓声に乗って左中間席へ伸びる。巨人の左翼・亀井が途中で打球から目を切り、背走をやめる完璧な一発となった。

 杉内からの本塁打は、5月7日(東京ドーム)の2打席連続弾以来で通算3本目。今後巨人と優勝争いをする上で、杉内は必ず立ちはだかる。印象を植え付ける意味でも、価値のある一発となった。

 首位攻防の第1ラウンドは、最終的に3点差をつけられて完敗となった。「またあしたやね」。足早にクラブハウスへと向かい、気持ちを切り替えた。

 前半戦は残り2試合。後半戦につなげる意味でも、もう負けられない。16日は菅野と2度目の対戦となる。前回は3打数1安打で適時打も放った。印象は悪くない。5番のバットにかかる期待は大きい。

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