大相撲の大関琴奨菊（３２）＝佐渡ケ嶽＝の初場所優勝祝賀パレードが２１日、佐渡ケ嶽部屋がある千葉県・松戸市のＪＲ松戸駅西口で行われ、約６００メートルをオープンカーに乗って１周した。沿道には５万５０００人のファンが集まり、０８年６月に行われた琴欧洲（現鳴戸親方）の２万５０００人を大幅に上回った。

　「優勝おめでとう！」「綱とり頑張れ！」。人口４８万人の松戸市の１割強の人々が、９８年若乃花以来となる和製力士の横綱誕生を期待した。ファンは沿道だけでなく、ビルやマンションのベランダにもあふれ、師匠（元関脇琴ノ若）と並んでの車上から琴奨菊は、晴れやかな笑みを浮かべながら手を振った。

　パレードに先立って行われた優勝報告会では「これからはもうひとつ上の地位を目指して頑張っていきます」と市民に綱とりを宣言した。これに同市の本郷谷健次市長が、専用トレーニング場所として市内の学校校庭の使用検討などの全面支援と、綱とり成功後のパレードを確約。琴奨菊は「これだけたくさんの人に来てもらってうれしく思う。たくさん愛を感じました」と感無量の面持ちだった。