宇良、奇襲慌てず6連勝 序ノ口V目前

 「大相撲夏場所・12日目」(21日、両国国技館)

 関学大から初めて大相撲入りした西序ノ口9枚目の宇良(木瀬)が、押し倒しで皇義龍(時津風)を破り6連勝。立ち合いで相手が徳俵まで後退する奇襲にも全く慌てなかった。

 相手が仕切り線からどんどん後退し、徳俵まで下がって手をつくのを見て、宇良は冷静に対応した。「何かしてくるなとは思った。僕もいつも何かやっていた側なので」

 立ち上がった後は互いに距離を取って、お見合い。皇義龍は左右から張り手を繰り出してかく乱しようとする。しかし、宇良はあくまでクール。自分から動こうとせず、あえてノーガードで顔を張らせるように突き出して勝機をうかがう。そして、勝負どころで相手を左右から挟みつけて一気に押し倒し。相手は正面の土俵下へ真っ逆さまに落ちた。

 「何発か(張り手が)入りましたね。こっちも張ろうかなと思ったけど人を張ったことがないので。そこはブレずに耐えた」と涼しい顔で振り返った。

 勝負の真っ最中でも常に頭の先からつま先まで神経を研ぎ澄ましている。勝負師としての潜在能力の高さが際立つ。それでも「相撲を取っている時でも、お客さんの声が聞こえるくらい落ち着いていた」とサラリ。

 さらに、序ノ口Vが視野に入っても「初日と変わらない気持ちでいきます」と全く気負いはない。7戦全勝なら番付が約100枚上がり、名古屋場所では序二段の上位に昇進する。宇良の躍進ぶりから目が離せない。

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