新憲章「学問の自由危機」明記を 学術会議総会で議論

 10月に国の特別機関から特殊法人へ移行する日本学術会議は10日、東京都内で総会を開き、法人化後の基本方針となる新憲章案について議論した。一部の会員からは、政府による新会員候補の任命拒否問題以降、学術会議の自律性や独立性が脅かされつつあり、学問の自由が危うくなっている状況を明記すべきだとの意見が出た。

 新憲章案は総会初日の9日に示された。案を説明した磯博康副会長は「経緯や背景をもう一回しっかりつくって皆さんに見ていただく」と応じ、継続して議論する意向を示した。法人化後に最終決定する見通し。

 総会後の記者会見で光石衛会長は「(ここ数年の経緯や背景を)憲章本文に盛り込むかどうかという点はあるが、ちゃんと記しておくことは重要だ」と話した。

 学術会議の法人化の議論は、2020年に菅義偉首相(当時)が、過去に政府の政策に批判的な主張をした新会員候補6人の任命を拒否したことをきっかけに本格化した。法人化で国からは切り離される一方、首相任命の監事などが新設されるため、学術会議は政府による活動への介入を懸念している。

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