介護施設に入居した家族の7割弱「様子が分からず不安」 安心のカギは「週1回の情報共有」と「LINE活用」

家族が介護施設に入居することは、離れて暮らす家族にとって大きな決断です。しかし、入居後も「施設でどのように過ごしているのか」といった新たな不安が尽きることはありません。株式会社元気な介護(北海道札幌市)と未知株式会社(大阪府大阪市)が共同で実施した「介護施設からご家族への情報共有に関する実態調査」によると、7割弱の家族が入居後に「不安」を感じた経験があることが明らかになりました。家族が本当に求めている情報や、理想的な共有手段とはどのようなものなのでしょうか。調査結果から詳しく紐解きます。

調査は、介護施設への入居に関わった経験がある男女300人を対象として、2026年7月にインターネットで実施されました。

調査の結果、全体の約7割が「介護施設への入居後、家族・親族の普段の様子が分からず、不安を感じたことがある」(66.6%)と回答し、面会機会が限られる中、日常の様子が可視化されないことが家族の大きな心理的負担になっている現状がうかがえました。

「入居後、特に知りたい/知りたかった情報」としては、「体調や持病の変化」(68.0%)、「普段の表情や気分」(51.0%)、「スタッフとの関わり」(48.0%)といった回答が上位に挙がり、健康面での大きな変化はもちろんのこと、「自力でどこまで歩けるか」「箸からスプーンに変わっていないか」といった日常生活レベル(ADL)の些細な変化についても知りたいという声が集まっています。

さらに、「情報共有の理想的な頻度」についても答えてもらったところ、「週に1回」(32.3%)が最多となりました。また、施設側からの日常の様子共有について、9割以上(93.0%)が「安心につながる」と回答しています。

加えて、「介護施設から共有されると安心につながる情報」としては、「体調・持病の変化」(79.3%)や「食事の摂取状況」(59.7%)、「表情(笑顔の有無、顔つきの様子など)」(58.3%)などが挙げられました。

自由回答でも、「生活のレベルが低下していないか。自分でできていたことが、できないようになっていないか。杖歩行から、歩行器などになっていないかなど」「持病の症状がどれほど落ち着いているか。筋力が落ちていないか」「スタッフさんを困らせていることについて(ネガティブも共有してほしい)」といった声が寄せられました。

また、「望ましい情報共有の手段」としては、「LINEなどのチャットツール」(55.0%)、「メール」(52.0%)、「面会時の口頭説明」(39.3%)が上位に挙がり、電話や対面などの従来型の連絡方法に加え、時間を選ばずに手軽に確認できるチャットツールやアプリを使った連絡手段へのニーズが高まっていることが明らかとなりました。

なお、「情報共有体制」について、介護施設選びの段階で「重視すべき」とした人は93.0%に達しました。

一方で、「情報共有に対して不満を感じた経験がある」(41.0%)とした人も4割を超えており、その主な理由として「普段の様子が分からなかった」「こちらから聞かないと教えてもらえなかった」といった点が挙がっており、急変時や事故時の連絡だけでなく、日常的な定例共有の仕組みがあるかどうかが、施設の信頼性を測る重要指標となっていることがうかがえました。

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