【素朴なギモン】車のリコールを放置すると最終的に…どうなる? 確認する方法と通知が届いた後の対応を解説します
車に乗っていると耳にする「リコール」という言葉。「改善対策」や「サービスキャンペーン」といった似たような言葉もあり、違いがよくわからないという方も多いのではないでしょうか。本記事では、リコールの基本的な意味から類似制度との違い、実際にリコールが出たときの正しい対応手順をわかりやすく解説します。
■車のリコールとは?1分でわかる基本
リコールとは、欠陥製品の回収や修理を指します。車では設計や製造過程の不具合により「道路運送車両法の保安基準に適合しない/適合しなくなるおそれがある」と判断された際に修理を行う制度です。
リコールの点検・修理は原則無料です。メーカーは国土交通省へ届け出た上で所有者に通知を送付するので、通知が届いた場合は早めにディーラーで対応しましょう。
■リコールの放置リスクと車検への影響
リコールを放置した場合、安全面や車検への影響が生じる可能性があります。また、事故の際に不利になるケースもあります。
▽リコールをしないとどうなる?
リコール未対応のまま車を使い続けると、安全性や車検などに影響が出る可能性があります。主なリスクは以下の3つです。
・事故や故障につながる可能性がある
・車検に通らない場合がある
・事故時の責任で不利になる可能性がある
リコールの対象は「国の保安基準に適合しない/適合しなくなるおそれがある欠陥」であり、放置すれば事故や故障のリスクがあります。また、車検は「車両が保安基準を満たすか」の検査であり、状態によっては車検に通りません。
このほか、リコールの通知がありながら放置して事故に至れば、賠償責任を問われる可能性があります。
▽車検に通らないケース
リコール対象が車検の検査項目に該当する装置の場合、未対応では不合格となる可能性があります。たとえば、次のような装置の場合です。
・ブレーキ
・灯火類(ヘッドライトやブレーキランプ)
・ステアリングやサスペンションなど
また、2022年にはタカタ製エアバッグのリコール未改修車両について、車検を通さない措置が国土交通省から発表されました。
ただし、すべてのリコールが車検に影響するわけではなく、車検に通るかはリコール内容によって異なります。
■愛車がリコール対象か確認する方法
リコールが発覚した場合、通常は車検証に記載された住所に通知が送付されます。中古車も対象ですが、名義変更や住所変更がされていない場合は通知が届かないことがあります。
【前準備】車台番号を確認する
愛車がリコール対象か調べるには「車台番号」が必要です。車台番号とは、国土交通省が車両ごとに付与している個別の識別番号で、人におけるマイナンバーのような存在です。
車台番号は、車検証に記載されています。
▽方法1.メーカー公式サイトで確認する
自動車メーカーでは、リコール情報を適宜掲載するとともに、愛車がリコール等の対象か確認するための検索ページを用意しています。
車台番号を入れて検索すれば、過去から現在までのリコール情報を確認できます。
▽方法2.他の公的なサイトで確認する
メーカーサイト以外でも、一般社団法人「日本自動車整備振興会連合会」のサイトや国土交通省のサイトでも、リコール情報の確認は可能です。いずれにしても、個別車両のリコール情報の検索には車台番号が必要となるので、事前に調べておきましょう。
■リコール通知が届いた場合の対処法
手元にリコールの通知が届いたら、ディーラーで修理や部品の交換をしてもらいましょう。基本的な手順は以下の通りです。
1.ディーラーに連絡する
2.点検・修理を受ける
3.修理完了を確認する
▽手順1.ディーラーに連絡する
まずはディーラーに連絡し、点検・修理の予約をします。予約なしでも対応可能な場合がありますが、リコール通知が届いた直後はお店が混みやすいです。また、部品が足りないと即日で対応してもらえません。
予約の際には、必要な持ち物や時間、必要に応じて代車の利用が可能か確認しましょう。
▽手順2.点検・修理を受ける
予約の日時にディーラーへ向かいます。お店には以下の2点を持参してください。
・リコールの通知(封書やハガキ)
・車検証
その後、車をお店に預け、点検と修理を受けます。短時間の処理であれば、その間に試乗車に乗ってもよいでしょう。
▽手順3.修理完了を確認する
点検や修理が完了したらディーラーから連絡が来るため、車を取りに行きましょう。修理内容について説明を受けて完了です。
▽費用は無料、時間は内容によって異なる
リコールはメーカー側の過失による点検・修理であるため、無償での対応が基本です。ただし、リコールの修理とあわせて別の修理等を依頼する場合は、その費用がかかります。
点検や修理に必要な時間はリコールの内容によって大きく異なり、30分ほどで済む場合もあれば、大規模な整備では数日かかることもあります。
▽代車の対応はディーラーによる
点検・修理中に代車を借りられるかどうかは、ディーラーによって対応が異なります。
お店が代車を用意していても、リコール直後で混みあっている場合は利用できない可能性があります。必ず事前に確認してください。
■リコール/改善対策/サービスキャンペーンの違い
車の不具合の改善措置には、リコールのほかに「改善対策」や「サービスキャンペーン」があります。リコールとほかの措置の違いは「不具合が保安基準に適合する範囲か否か」です。
【リコール】
・不具合の内容:道路運送車両法の保安基準に適合しない/適合しなくなるおそれがある不具合
・原因:設計または製造過程にある
【改善対策】
・不具合の内容:道路運送車両法の保安基準には適合するが、安全や環境保全に影響するおそれがある不具合
・原因:設計または製造過程にある
【サービスキャンペーン】
・不具合の内容:リコールや改善対策に該当しない不具合
・原因:-
■車のリコールについてよくある質問
ここでは、車のリコールについてよくある質問に回答しています。
▽Q.車のリコールは年間何件ある?
令和7年(2025年)には、国産車で159件、輸入車で199件、合計358件のリコールの届出がありました。また、この年にリコールの対象となった車両台数は401万4,432台でした。
▽Q.中古車でもリコールの通知は届く?
中古車であっても、リコールの通知は届きます。ただし、リコールの通知は車検証に登録されている所有者の住所に届くため、売買や譲渡後の名義変更、引越し後の住所変更を怠ると、通知が届きません。
▽Q.車のリコールでは返金があるの?
車のリコールは無償で該当箇所の点検や修理を行ってもらえますが、返金があるわけではありません。
(まいどなニュース/norico)
