「助けてください」足から肩まで登ってきた子猫 出会ってたった25分、高熱から救われた命に反響

「助けてください」…そう訴えるかのように、人の足から肩までよじ登ってきた一匹の子猫。その必死な行動から始まった保護の物語が、SNSで大きな反響を呼んでいます。

投稿したのは、「mobimo/ミケ・ポコア・TNRクロコのびのび暮らし」さん(@cheetah.72167)。現在、この子猫は里親が決まり、トライアルへと進んでいます。

■足から肩へ…必死にすがりついた小さな命

mobimoさんが子猫と出会ったのは、青少年育成のボランティア体験会のチラシを置かせてもらうため、施設の管理室を訪れたときのことでした。

管理室の前でさまよっていた子猫は、mobimoさんの姿を見るなり「ニャーニャー」と鳴きながら足によじ登り、そのまま肩へ。気づいてほしいとばかりに、激しく体をこすりつけてきたといいます。

「人慣れしているというより、とにかく必死で誰かにすがりたい、助けてほしいという印象でした」

その姿に、mobimoさんは「この子は助けを求めている」と直感しました。

■「見捨てる選択肢はなかった」迷いのない決断

管理室の職員からは「今朝から迷い込んできて困っている」と相談を受けたといいます。周囲に飼い主の姿はなく、職員の方からいろいろ聞き込みを行ったところ、飼い主のいない野良猫であることが判明しました。

実はこの場所では、2年前にも野良猫を保護し、手術と里親探しを行った経験があったmobimoさん。地域にはさまざまな事情があることを理解しつつも、「目の前で自分にすがりついてくる命を見捨てる選択肢はなかった」と振り返ります。

■25分でつないだ“命のリレー”

しかしその場にはキャリーがなく、段ボールに入れようとすると子猫はパニックに。無理に閉じ込めることはできないと判断したmobimoさんは、「すぐ戻る」と伝えて一度帰宅します。

片道15分の道のり。実は自宅では、TNR(捕獲・不妊去勢手術・元の場所へ戻す)を控えた別の野良猫との信頼関係を築いている最中で、新たな猫を連れ帰ることへの葛藤もありました。

悩みながらも、ボランティア仲間である団委員長に連絡。「必ず里親を見つける」と伝えると、「いいよ、連れておいで」と力強い返事が返ってきました。

「お互い猫好きという程度の認識でしたが、実は同じように野良猫の保護やTNR活動をしていたことが分かりました」

一時預かり先が決まり、再び現場へ戻ると、子猫は無事に待っていてくれました。保護依頼からわずか約25分で、キャリーに収めることができたといいます。

■ボロボロの体、それでも見せた強い生命力

保護当時の子猫は、毛並みに草が絡まり、くしゃみや下痢の症状も見られるなど、決して良い状態ではありませんでした。ノミの存在も疑われ、十分な食事が取れていなかったことがうかがえます。

それでも、肩に登ってきたときの力強さと、まっすぐなまなざしに「生きようとする力」を感じたといいます。

その後、40度の高熱が確認され、治療を開始。現在は体調も回復しつつあり、甘えん坊な性格で一時預かり先の家族にべったりと寄り添っているそうです。

■一匹の勇気が、人を動かした

今回の出来事を通じて、mobimoさんはこう語ります。

「一人では限界があっても、志を同じくする仲間とつながれば、救える命があると実感しました」

さらに、施設の管理側とも対話を重ねたことで、「これ以上不幸な猫を増やしたくない」という思いが共有され、今後は連携していく約束も交わしたといいます。

「『助けて』と肩に登ってきた猫の勇気が、立場を超えた人たちの心を動かし、“命のリレー”につながりました」

■「きっといいご縁が」広がる応援の声

投稿には、

「助けていただきありがとうございます」

「毛が長い子は外では過酷。保護されてよかった」

「きっといいお家に巡り会える」

といった声が寄せられています。

必死に助けを求めた小さな命と、それに応えた人々の行動。その積み重ねがつないだ“命のリレー”は、多くの人の心を温かくしています。

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)

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