「11年前、お酒を飲んでブッ倒れている男の子を助けた看護師の女性いませんか?お礼を伝えたい」SNSで拡散…人生を変えた経験に
「約11年前、大阪・HEP FIVE前で倒れていた自分を助けてくれた女性を探しています」
そんな投稿がX(旧Twitter)に寄せられ、大きな反響を呼んでいます。投稿したのは「うたたんと旅人」さん(@utapakurosu)。現在35歳の大阪出身の男性で、登山やキャンプなどアウトドアを愛する一方、西成で炊き出しのボランティア活動も行っています。
投稿によると、出来事があったのは約11年前。20代半ばだった当時、友人ら4人で飲み歩き、熱燗やさまざまな酒を“ちゃんぽん”した末、路上で倒れてしまったといいます。
「2軒目の途中までの記憶しかなく、それ以外は正直覚えていません」
意識が戻ったのは、見知らぬ女性にビンタをされた瞬間でした。
「なぜ自分が倒れているのか、なぜビンタされているのかも分からないまま、意識が戻ってはまたなくなり…その数分だけ覚えています」
■「無理やりでも吐かせた方がいい」看護師の判断
その女性は40代前半ほど。友人が介抱していたところ声をかけ、「自分は看護師」と名乗ったといいます。
急性アルコール中毒の可能性を指摘し、「無理にでも吐かせた方がいい」と判断。実際に口に手を入れて吐かせ、さらに意識がはっきりしない状態が続いたため、ビンタで意識を戻したといいます。
さらに、帰宅手段がないと知ると、友人に5000円を手渡し、「これでタクシーで帰り」と一言。受け取りを遠慮すると、「またどこかで会ったら奢ってや」とだけ言い残し、その場を去ったといいます。
■「あの出来事が人生を変えた」現在はボランティア活動も
この経験は、投稿者の人生に大きな影響を与えました。
「お酒との向き合い方が変わりました。長時間の飲酒やオールはしなくなりました」
さらに、「自分も誰かの役に立ちたい」と思うようになり、現在は大阪・西成で、生活に困っている方や路上生活をされている方などに向けた炊き出しのボランティア活動を続けています。
「これからも、僕みたいな子がいたら助けたいと思っています」
■「探すなら今が最後のチャンス」SNSで呼びかけ
女性を探そうと思ったきっかけは、今年4月。大阪を離れることを考え、久しぶりに当時の友人と再会したことでした。
「今ならSNSで呼びかけられるし、これが最後のチャンスじゃないか、と話になって」
投稿は瞬く間に拡散され、「見つかってほしい」「本人に届いてほしい」といった声が多数寄せられました。
一方で、「24歳で飲み潰れるのはどうなのか」といった厳しい意見も寄せられたといいます。そういう意見があるのは驚きでしたし、勉強になりました」と受け止めています。
■「恩返しだけでなく“恩送り”でもいいのでは」広がる共感
コメント欄には、似た体験談や“恩送り”に関するエピソードも寄せられました。
「助けた側も、あの時の男の子どうなったかなと思っているかもしれない」「恩を別の人に送る“ペイフォワード”という考え方もある」など、投稿をきっかけに、人の優しさが連鎖する可能性を感じさせる声も広がっています。
■「まずは、ありがとうを伝えたい」
もし女性と再会できたら…投稿者はこう語ります。
「最初に『あの時はありがとうございます』と伝えたいです。そして、なぜ助けてくれたのか、あの時の約束のこと、そしてお礼をさせてほしいと話したいです」
11年前の“たった数分の出来事”が、ひとりの人生を変え、今もなお誰かを支える行動へとつながっています。その女性に、この思いは届くのでしょうか…。
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)
